クリエイティブ魂をかけた「LECO師弟対決」の結果発表! 読者投票の差はわずか〇票…勝利を手にしたのはどっちだ!?-LECO師弟対決-【後編】

業界から常に注目されるクリエイティブサロン「LECO」。その代表の内田聡一郎(うちだそういちろう)さんは業界最高峰のクリエイティブコンテストJHA2020を制した美容師です。その内田さんにとって今気になる存在がLECO内にいます。それは、愛弟子の小林賢司(こばやしけんじ)さんです。

「最近は外側よりLECOの内側にベクトルが向いている。一番俺のことを知っている内側に向けて何か仕掛けたい」という内田さんの言葉を受けて、なんと! bangs上でLECO師弟対決が実現…!

撮影テーマは【My Culture】。撮影はJHA受賞作品常連カメラマン・松山優介さんが担当。今回はいよいよ最終回! 気になる読者投票の結果を発表します! 勝ったのはどっち!? 前編・中編をご覧になっていない方はぜひあわせてご覧ください。

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SPECIAL CONTENTS

2021.11.17

  • LECO
  • 内田聡一郎
  • 小林賢司
  • 師弟関係
  • 師弟対決
  • 作品撮り
  • ヘアスタイル
  • ヘアカタログ
  • モデル
  • BEAUTYDESIGN
  • SKILL

INDEX

目次

「もう結果は出ているんでしょ? 発表しちゃいましょう」【内田】

左:LECO小林賢司さんの作品

右:LECO内田聡一郎さんの作品

bangs編集部(以下、編集部):内田さん、小林さん。今回のLECO師弟対決の結果が出ました! のちほど、勝敗を発表します。

内田 聡一郎(以下、内田):結果は出ているんだし、もう最初に発表しちゃいましょうよ。

編集部:結果が気になるところですが、まずはここにいたるまでのストーリーを、あらためて読者のみなさんに紹介させてください。ちなみに中編のLECO対決について、周りのリアクションはいかがでしたか?

小林 賢司(以下、小林):お世話になった先輩たちから連絡がきましたよ。「コバケン、すごく成長したね」と。今回の対決で新しい表現を見せられたかなと思っています。あとは、家族から「賢司はこういう作品をつくったりしていたんだねぇ」と言われたり。ようやく僕の仕事を認識してくれたみたいです。

内田:僕がInstagramで宣伝したときには、作品もそうなんだけど、記事に対するコメントも多かったですね。「良い対談でしたね」みたいな感じです。

編集部:たしかに、お二人の師弟関係に関心を持った読者さんが多かったようですね。

内田:単なる師弟対決ではなく、関係性や作品が生まれるまでのストーリーがあったのも良かったのかもしれないですよね。僕とコバケンの両方を知っている人も結構いるので「理想的な師弟関係ですね」とか、サロンオーナーさんからは「信頼できるNo.2がいるのは強いですね」とか言ってもらいましたよ。メディアでの師弟対決ってこれまでなかったと思うので、注目してもらえたのだと思います。

編集部:内田さんはスタッフのみなさんにも「僕に投票してね」と言っていたと聞きました。余裕を持って構えていると思っていたので、とても意外です。

内田:勝負ごとなんでね。やるからには勝ちたいですから。

編集部:小林さんの作品を見て危機感を感じたのもあるんでしょうか?

内田:いや、危機感はないですけれど。単純に勝ちたいからですよね。

小林:僕の場合は相手が師匠なので。胸を借りるというか、自分のことで精一杯でした。

「チョロンと下ろした前髪は、とあるタレントにインスパイアされました」【内田】

編集部:あらためて今回の作品の解説をお願いしたいです。

小林:僕の作品はトップが短い、ハイレイヤーのベリーショートスタイルです。前髪やもみあげがハネているように見えるのは、ディスコネクションといって、レイヤーとあえてつなげない技術を使っているから。これはあんまりサロンワークで使わない、クリエイティブに寄せたカットです。

小林:カラーは淡めに。発色しすぎないハイトーンカラーで、キャンディピンクとライトブルーを合わせています。前髪をライトブルーにしたのは、モデルさんの髪が2回ブリーチしたような状態になっていたので、それを利用してカラーを入れてみようと思ったからです。

スタイリングに関しては、ハイトーンカラーの髪はパサっと見えがちなので、ダメージやパサっと感が出ないようにしました。スタイリング剤は「dAnce.」の「BREAK KEEP」をつかっています。ジェルのようにツヤがでながらも、ワックスのように毛先を動かせるスタイリング剤です。

編集部:内田さんのカットのポイントも教えてください。

内田:刈り上げからショートレイヤーにつながるベリーショートで、髪をおろすとコボちゃんみたいな感じの髪型です。今回はスタイリング剤を使って、毛束をつくりつつ、毛先は上にいくにつれて広がっていく、台形っぽいシルエットにしました。

ヘアカラーは3色。両サイドがブラッドオレンジで、向かって右上がターコイズ、左が黄緑です。この色の組み合わせは、アニメの『プロメア』からインスパイアされています。

内田:スタイリングは「dAnce.」の「LOCKIN’MOVE」というスタイリング剤を使いました。動きを出しやすく、しかもキープしてくれます。ガチガチのハードワックスではなく、程よく柔らかさも出せるところがいいです。使う量によってアクティブさが変わります。

前髪をチョロンと下ろしているのは、若いころの田代まさしさんみたいな感じの雰囲気が好きでやっていますね。リーゼントっぽい感じがいいんです。

編集部:内田さんのつくる毛束感が好きっていう読者さんのコメントもありました。

内田:それはうれしいですね。僕も毛束がきれいなヘアが好きなので。

「1年生に撮影現場の空気感を体験させることが狙いでした」【小林】

編集部:続いて、小林さんに聞きたいのですが、今回の作品をどんなチームでつくったのか教えてください。

小林:メンバーは1年目のアシスタントが中心で、柏原圭希、工藤舞、佐久間拓夢、松留優香が参加してくれています。

メイクに関しては、スタイリストのAMANEと二人でアイディアを出しあって、ニットにパーティーのクラッカーの中身みたいなものがくっついているから、それにリンクさせて、そばかすみたいに銀のラメをつけてみたりしました。

小林:モデルさんのお顔がすっきりしているので、どこかパーツを際立たせたいと思い、眉はちょっと主張が強い感じにしたくて、太めにしました。

今回の作品は内田さんの過去の作品のオマージュ要素が強いんですけど、このそばかすもその一つです。

小林:あと僕は、ファッションと連動させるのが好きなんです。ヘアカラーも、pillingsのニットの色と合わせています。手順としては、最初にファッションを決めて、それと連動して、メイクとカラーを決めていますね。

小林:1年生はできることは少ないんですけれど、現場の空気感を知ってもらういい機会かなと思いまして参加してもらいました。僕自身、内田さんによく現場につれて行ってもらっていたんですよ。衣装やスタイリングは、1年生に任せられるところは任せて、それでなかなかうまくいかなくても自分の責任だと思ってやっていました。

小林:全部自分が指示するより、任せたほうが自分で考えてチャレンジしてくれるし、いい成果が出るのはサロンワークでも感じていたんですよ。やらせてみることが成長につながるし、モチベーションも上がるのかなと。

「胸元の『ソウカッツ』がクリエイティブの起点になっています」【内田】

編集部:それでは内田さんのメンバーも教えてください。

内田:コバが1年生を連れて行ったので、僕はアシスタント2年生にお願いしました。どんな感じにするか結構ギリギリまで考えていて、2、3日前に「これにするわ」って『プロメア』のキービジュアルを送っただけで、そこから「インスパイアするものを教えてくれ」って感じでアイディア出しをしました。

手伝ってくれた村上唯花と渡邊健流は、普段から僕の撮影についてきてくれる二人なので、僕のやりたいことを汲んでくれるところもあり、いい感じにハマったかなと思いますね。

編集部:今回のメイクも特殊ですよね。

内田:髪の色とかメイクよりもまず、ボディペイントの「ソウカッツ」を朱色にすることを決めました。あとはそれ以外の色を使うっていう話をメンバーとしていましたね。

内田:「ソウカッツ」は、アシスタントの渡邊にプロメアの字体にこだわって書いてもらいました。彼はクリエイティブにそんなに強くないタイプなんですけれど、だからこそ「ここまでやっちゃっていいんだ」っていうところを見せてあげたいという想いもあったんですよ。

内田:ここまでやると雑誌や業界誌の場合はトゥーマッチなんですけど、今回は自由にやらせてもらえるってことで、ちょっと凝ったこともやっていこうかなと。「やっちゃえやっちゃえ」みたいな感じで、現場でどんどん手を加えていった感じですね。

あと、耳をピンクに塗るのはあらかじめ決まっていたんですけれど、どんなピンクにするのか、どのくらい塗るのかは現場で探りながらやりました。

内田:アゴにラインを入れたのは、少しアニメ感を加えたかったから。プロメアって髪の毛のキャラデザインとか衣装とかも含めておもしろいんですよね。そういう違和感を出したかったからです。

得票差はわずか13票!! 師匠と弟子、勝者はどちらの手に!?

編集部:では! いよいよ結果発表をしたいと思います。

小林:おおおぉ…。

内田:ついに…!

編集部:どちらが勝ったと思いますか?

内田:結局は僕が勝ったと思います。

編集部:票数の差はわずか13票でした。

小林:え、すごい僅差! もし負けていても13票差だったら人に自慢できます。

編集部:前代未聞のLECO師弟対決…勝者は…

緊張した面持ちで結果を待つ二人…

編集部勝者は、弟子の『小林賢司』さんでした!

内田&小林:うぉぉぉぉおぉおぉぉぉ!!!!

予想外の展開に、テンションがすごいことに!(笑)

内田:マジかよー!

小林:よっしゃー!!!!

内田:いやぁ、リアルに悔しいわ…勝ったと思っていたんだけどな。

小林:内田さん、でも前回の対談見て、僕に投票しやすい状況にはなっていたじゃないですか。その影響は大きいと思います。

内田:だとしてもさ、圧倒的な差が縮まって、結局は俺が勝つくらいのイメージだったから。まさか負けるとは思っていなかった。

小林:あの対談を読んでくれた方は、僕に入れたくなると思います。

編集部:あらためて、結果を受けての感想、いかがでしょう?

内田:正直ね、勝ったと思っていたので。すごく悔しい。普通だったらね、「弟子が成長してうれしい」みたいなコメントするところだと思うんですけど、そういう気持ちは一切ないです。ただただ悔しいです。

「悔しい」。何度も心の声がこぼれる内田さん。勝負へのこだわりを感じました。

内田:コバケンは前職のサロンで培ってきたセンスと技術があり、僕のアシスタントをしてくれていた時期もあるのでその影響もありつつ、さらにコバケン本人のちょっと斜めな感性も加わって、それが今回の作品のおもしろさにつながっていたと思います。でも…悔しいです。

小林:これは自分の実力だけじゃないというか、ヘアデザインだけじゃなく、師匠への想いとかそういうものも含めて応援してもらったことはわかっています。だから内田さんに勝てたとは思わないです。

作品を撮り終えたとき、かなり自信があったんですよ。でも中編の対談で内田さんの作品を見たとき、1枚の写真で伝える力が全然違うと思ったんですよね。まるでアートのような力が内田さんの作品にはあって、自分はまだまだ弱いなと。そんなことを感じました。

それに内田さんは毎週のように撮影しているから、今回の撮影の準備も多分、1週間くらいだったと思うんですよ。短期間であのクオリティを出す内田さんはすごいなと思いましたし、僕はもっといろいろ勉強しないとダメだなぁと思いましたね。

「めっちゃ悔しい! けどコバケンには人の心を動かす魅了があるよ」【内田】

編集部:では最後にお互いを讃えるコメントを一言、いただいていいですか。

小林:内田さん、これからもあなたの背中を見て行きます! 僕は内田さんを追いつく、追い抜くとかそういう対象で見ていません。自分が好きなものを追求して、自分の表現で、内田さんに認められるような作品をつくっていきたいと思います。

内田:コバケンへのコメントですか…もうね、悔しいです。圧倒的な存在感を知らしめたいと思っていたんですけれど、それだけじゃ勝てないんだなと。センスとか技術はもちろんね、作品にかける想いとかそういうものが心を動かすんだと感じました。

内田:でもね、みんなの心を動かす魅力がコバケンにはあるし、それがいいところだと思うので、コバケンらしい勝利だったと思います。コバケンのひたむきな姿勢を見て、下の子たちが感化される部分があると思うので、背中を見せる役割として期待したいと思っています。でも、やっぱり悔しいです!

編集部:お二人とも、今回は本当にありがとうございました!

最後に…。投票とともに寄せられた読者からのメッセージ

勝者の小林さん、師匠の内田さんに寄せられた心温まる応援コメントを10こずつ、厳選してご紹介します。

<WINNER 弟子/小林賢司さんへ寄せられた応援メッセージ>

・ポップだけど優しい雰囲気もあり、とてもかわいいと思ったから(医療事務/20代女性)

・最高です! 僕もその号のtomotomo大好きです! コバケンさん大好きなので、勝ってほしいです!(美容師/20代男性)

・ヘアカラーのトーンと艶がキレイだった。 最後に掲載されていた写真の影が美しいです。(美容学生/20代女性)

・毛先の動きの繊細さ。柔らかい雰囲気の中で想いがしっかりと表現されていたのが印象的でした。(理容師/20代女性)

・作品のスタイル自体が好みでとても刺さったこと。そして、切実に小林さんが内田さんをリスペクトした上での作品への熱い想いに惹かれ、投票しました。(美容学生/10代女性)

・パッと見たときの印象で決めました。 モデル、質感、シルエットなど、自分の好みでした。 内田さんの作品は見れば見るほど細部までこだわりや世界観全開でとても悩みましたが、小林さんに投票させていただきます。(美容学校教員/20代男性)

・ファッションもとびきり派手でかわいくて、そこに負けてないのに主張もしすぎていないヘアがマッチしていて好きです! (カードデザイナー/30代女性)

・どちらも素敵なスタイルで迷いましたが、コバさんの昔の内田さんを彷彿するような作品のオマージュしたスタイルに惹かれました。私も好きな作品だったので。(美容師/30代女性)

・ヘアの残し具合、スタイリングのバランスにセンスと新しさを感じます。衣装も全体像を見てみたいと心に残りました!(スタイリスト/30代男性)

・衣装、ヘアスタイル共に惹かれました。オマージュした内田さんとは違うヘアスタイルでカラーリングが衣装に対する中和を感じました。バランスがよくとても美しい作品だと思いました(美容学生/10代男性)

<師匠/内田聡一郎さんへ寄せられたメッセージ>

・世界観とヘアとメイクのバランスがさすがだと思ったのと、内田さんの新しい一面が見ることができました。インパクトと斬新さで選ばせていただきました。(美容師/20代男性)

・アニメの世界観がうまく表現されていて、 モデルの体が丸ごとアートになっているのがおもしろい! 耳まで、カラフル! 鎖骨にイニシャル! 色使いもとてもいいと思います! (パティシエ/40代女性)

・お二人ともめちゃくちゃ素敵な作品でした。本当に。その上で内田さんの作品の個性に惹かれてしまいました。 雑誌かCDとかのジャケットに載っているイメージまで見えました。(美容師/20代男性)

・内田さんが作るスタイルは、いつも新しいのに内田さんが作ったのが分かるから。(セラピスト/20代女性)

・ヘアデザインの枠をとっぱらって、新しいアートのような作品に魅了されました。(フリーランスクリエイター/30代男性)

・小林さんのデザインは、衣装含めたトータルデザインで、内田さんはより「ヘアデザイン」に特化したデザインであると思いますが、 自分の好みは内田さんのデザインでした。(会社員/40代男性)

・率直に、ブッ飛んでいる…! そしてワクワクする。(経理/30代女性)

・内田さんの作品は昔から大好きでしたが、見るたびに内田さんにしか出せない世界観で素敵だなと思います。(主婦/30代女性)

・色遣いが鮮やかで斬新! アニメからインスピレーションを得る自由さも素敵だなと思いました。カラーを楽しみたくなる作品ですね。(アートディレクター/20代女性)

・てんこ盛りな要素を内田さんのセンスで統一感を持たせているのが、心から神業だと感じました。同じ美容師として、もっと振り切っていいんだなと感化されました。(美容師/30代男性)

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PROFILE

プロフィール

LECO 代表

内田 聡一郎

Souichiro Uchida

2003年より原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークをはじめ、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイク、商品開発など様々な分野で活躍。2018年 渋谷にLECOをオープン、2020年 セカンドブランドQUQUを2021年LECO öbenオープン。代表として今後一層の活躍が期待されている。著書「自分の見つけ方」(2013年)、「内田流+αカット」(2017年)、「内田本」(2018年)を発売。また、シザーやシザーケースなどのオリジナルプロダクトも発売中。2019年12月から若手美容師にエールを送るsoucutsラジオを始動。

PROFILE

プロフィール

LECO 店長

小林賢司

Kenji Kobayashi

山野美容専門学校卒業後、都内有名店を経て『LECO』にオープニングスタッフとして参加。同時に、スタイリストデビュー。2018年ミルボンフォトコンテストで優勝。イラストレーター・通称グラマス(graphicmaster_koba)としても活動している。

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