野々口 祐子さんって、こんな人!
SYAN 代表 野々口 祐子(ののぐち ゆうこ)
大阪府出身、ルトーア東亜美容専門学校卒。 2006-07年に渡米後都内2店舗のディレクターを経て、SYANを立ち上げる。 現在サロンワークとともに、雑誌・ブランドカタログ・ブライダルのヘアメイク、セミナー講師としても活動中。
旬は逃さず、あえての「半歩先」がSYANらしさ
美容師は旬なものをつくっていくべきだと思っていますが、時代の一歩先まで行ってしまうと、リアルに落とし込むにはちょっと早すぎるんです。
だから、半歩先くらいがちょうどいい。今っぽさも出しつつ、おしゃれで、人とも違う。しかも、モードの要素もありつつも、ナチュラルで抜け感がある。
このバランスがSYANらしさだと思っています。
お客さまは20代後半から30代半ばくらいの方が多いですが、私の年齢に合わせて年齢層は上がってきているかな、と思っています。働く女性が多いのと、テレビの制作やアートディレクターなどのクリエイティブ系の方やファッション関係の方が多いですね。
そうしたデザイン感度の高い方にも満足してもらいたいので、ほど良いプレッシャーを感じながらヘアデザインをしています。
コントラストの強いスタイルをつくるときも「抜け感」は外さない
おかげさまでヘアメイクや撮影など、外部のお仕事も任せていただく機会に恵まれています。先日は、ヘアコンテストの審査員を務めました。そのコンテストではデザインのテーマが決められているのですが、それに沿ったクリエーションを審査員である私たちもステージで表現します。
出場者のみなさんから刺激をもらうだけでなく、私も自分らしいステージングができるよう、全力で向き合いました。
どんな仕事でも、自分が得意ではないところで頑張っても自分らしさは出せないと思っています。私自身がいつも意識しているのは「似合わせ」と「抜け感」です。その2つを大切に、ステージでの映りやクリエーションを追求してますね。
基本的にはモデルさんありき、続いてファッション、その後ヘアとメイクを決めていき、抜け感を持たせるというのが自分らしいクリエイションのつくりかたなんですよ。
【透明感を引き出すライムカラー・ウルフ】
こちらはnapla DREAM PLUS福岡というコンテストの審査員をしたときにつくったヘアデザインです。ウルフベースのスタイルにライムグリーンのカラーをあわせました。
今回は、モデルさんの透明感を最大限引き出すため、彩度とトーンを調整しています。
私はモデルさんへの似合わせとファッションにこだわっているのですが、そのモデルさんが持つ魅力を発掘するようにしています。モデルとして輝き出す原石のモデルさんを起用することも多いですね。
【攻めナチュラルマッシュウルフ】
こちらはnapla DREAM PLUS名古屋で披露した作品です。モデルさんは福岡のときと同じです。
このときのテーマが「攻めナチュラル」だったので、それに合わせて私流の攻めナチュラルをつくりました。
ヘアステージの時間は5分。限られた時間でカットとスタイリングで最大限の表現をしたくて、前髪を切り込みました。美容師さんからすごく好評だったんですよ。
番外編:わたしのヘア【カラー×BOB】
以前はスタッフに髪を切ってもらっていたんですが、SYANの視点とはまた違った新しい提案をしてもらうことが刺激になると思い、最近はあえて他のサロンで髪を切ってもらっています。
お世話になっているのは中目黒のサロンです。元々は派手な髪色やモードっぽいヘアも好きだったんですが、サロンのブランディングのことも考えて、SYANっぽい方向に寄せていました。
とはいえ、私ももうすぐ40代だし、新しい刺激を入れながらもう一回自分のルーツを振り返ってみようということで、最近はときどき違うサロンでガラッとヘアを変えることにしています。
お客さまにどんな反応をされるかな?と思ったんですが「私もこれやりたいです!」と言ってくださる方が多かったし、意外といけるなと。「大人のこなれた色遊び」みたいな感じで、お客さまにも提案していきたいなと思います。
-以上、野々口さんが提案するヘアスタイルはいかがでしたでしょうか。 気になるデザインがあった方は、この夏のオシャレヘアとしてぜひ検討してみてください! 後編もお楽しみに!
>後編へ続く(8月24日公開予定)