人気サロンの“らしさ”を紐解く! ハイレベルな似合わせと再現性を併せ持つ韓国ヘアを発信する「uni表参道」【前編】

「韓国風ヘア」を打ち出すスタイリストはたくさんいますが、サロン全体で本格的な韓国ヘアを打ち出しているサロンはそう多くはありません。
表参道にあるuniは、代表の長田タカラさんとディレクターのYUKIさんをはじめ、韓国カルチャーに精通したメンバーが、にわか仕込みのサロンとは一味も二味も違うリアルな韓国スタイルを提供しています。
今回はそんな人気サロンの“らしさ”に迫りました。インタビューは前後編の2本立て。前編では、uniのサロンのコンセプトや4人それぞれの強みをうかがいます。

SPECIAL CONTENTS

2023.01.06

INDEX
目 次

uni メンバープロフィール紹介

代表 長田タカラ(おさだたから)さん

東京都出身。窪田理容美容専門学校卒業。都内有名店に入社後、歴代最速デビューを果たす。デビュー1年で月売上600万円を突破し、歴代最速トップスタイリスト昇格を達成。次のステップとして「ありがとうの総量を増やす」という理念を掲げて会社を設立。第一弾の事業として韓国カルチャーを体現するヘアサロン「uni」を立ち上げる。2022年11月現在、2店舗目を構想中。

uni ディレクター YUKIさん

宮崎県出身。東京文化美容専門学校卒業後に都内の有名店で経験を積む。スタイリストデビュー時からヨシンモリやエギョモリなどの韓国風ヘアを打ち出したパイオニア的な存在。現在はuniのディレクターとして、クオリティの高いヘアスタイルを提案している。

uni スタイリスト キューさん

岐阜県出身。山野美容専門学校卒業。都内有名店を経てuniへ。メンバーの中では最も韓国カルチャーに目覚めた時期が遅いものの、それを逆手にとって初めての人でもトライしやすい「韓国風ヘア」にこだわる。暗髪でも透明感、艶感抜群の韓国風カラー、動きを出しやすいレイヤーが得意。

uni スタイリスト 新野 百恵(にいの ももえ)さん

神奈川県出身。山野美容専門学校卒業。都内2店舗を経てuniに入社。コロナ前は月1回ペースで韓国旅行をするほどの韓国好き。アイドルやモデル御用達のヘアサロンで自らも施術を受け、学びをサロンワークに還元している。乙女心をつかむ韓国ヘアをつくるだけでなく、uniの中でも最も韓国カルチャーに詳しい情報通。

日本の韓国ヘアの先頭を突っ走る

bangs編集部(以下、編集部):早速ですが「uni(ユニ)」というサロンのコンセプトから教えてください。

長田 タカラ(以下、長田):サロンのコンセプトは韓国のカルチャーに着目した、技術やデザインを提供することです。大きな目標でいうと、美容業界でも日本有数の「憧れられるサロン」に育てていきたいなと思っています。

uniという店名は「United」からとりました。United States of Americaって最強の国じゃないですか。それと同じように、スターが集まって連携するヘアサロンって強いはずですよね。僕たちが目指すのはそこなんです。例えば、YUKIは日本で一番最初に韓国のカットをスタートさせたんじゃないかと思っています。

サロンのデザインや技術の特色をあげるとしたら、スタッフ一人ひとりが自分の得意分野を武器にして成長できる会社であることです。それぞれやりたいことでお客さまの支持を集めています。能力を生かしきれずにもがいている美容師さんって結構いると思うんですよ。実は、吉田もその一人でした。今はホットペッパーのビューティーアワードでグランプリを獲得するほどの人気です。

YUKI:私は元々K-POPが好きだったんです。前のサロンでスタイリストデビューしたときに、「スタッフが多いから何か強みがないと埋もれちゃうな」と思いました。そこで、楽しく仕事をしながら自分の強みを出していきたいと考えたとき、「韓国ヘアがかわいいかも」と閃いたんです。

長田:僕は彼女の挑戦を側から見ていたんですが、当時は周りからは否定されることもありました。「それって集客できるの?」「今はそれ流行らないよ」みたいな感じです。

YUKI:韓国の美容師さんのInstagramを見て学んで、それを再現するところから始めました。周りには「当たらなかったらほかのヘアやります」って言っていたんですが、ヨシンモリ(トップをふわっとさせ、顎の下にくびれを作った巻き髪アレンジ)やエギョモリ(顔まわりの髪の毛を後ろに流して、くびれをつくるヘアスタイル)が当たったんです。

「にわか韓国風」ではなく、本気の韓国ヘアをつくる

長田:新野は、前のサロンで僕のアシスタントをしてくれていました。すごいなと思うのは、韓国が好きすぎて一人で旅行に行っちゃうところ。行動力あるなぁと思っていました。

新野 百恵(以下、新野):コロナ禍前は月に1回くらいのペースで韓国に行っていたこともありました。韓国のモデルさんが通っている美容室で自分の髪を切ってもらい、そこから繋がりが広がっていったんです。

長田:そのリサーチ能力がすごいよね。

新野:美容師さんに「今韓国ではこういうヘアが流行っているよ」とか教えてもらって、帰ってからも調べてみたりして。今はInstagramがあるから、翻訳アプリを使いながらDMで直接連絡をとって質問することもあります。

長田:ただ韓国で髪を切っているんじゃなくて、韓国のモデルさんやK-POPアイドルが通っている美容室に行っているところが彼女のすごいところです。

ついこの前も、撮影前にヘアセットしているときみたことのない整髪料を使っていたんですよ。「それ何?」って聞いたら、SNSで見つけたのだとか。みんなより一歩も二歩も先に行っているんですよね。

編集部:韓国ヘアをやるべくして集まったメンバーという感じですね。

韓国ヘアを日本人女性に似合うように落とし込む

長田:キューさんのスタンスもおもしろいと思っていて。もともとキューさんは韓国ヘアに強いわけではなかったんです。流行した韓国ヘアを自分の中で噛み砕いて、日本人の女性に合うように落とし込んでいるんですよ。だから、「私はあんまり韓国に詳しくないけれど、韓国ヘアがなんとなく好き」みたいなお客さまも安心だと思うんですよね。

キューさん:元々は一般的なローレイヤーのヘアスタイルをつくっていました。あるとき、長田さんとYUKIさんに食事に誘っていただき、そこで韓国ヘアにハマったんです。韓国ヘアのコアの部分にはまだ踏み込めていないんですけれど、だからこそ日本人に合わせて提案できるところが強みです。ガッツリ韓国ヘアをつくるというより、雰囲気を寄せて、馴染ませるという感じに近いかなと思います。

YUKI:キューさんの言う通り、韓国ヘアをそのままやろうとすると、かなりハイレイヤースタイルになってしまうんですよ。でも日本人の女性は巻くのが上手いので、それを前提としたバランスでレイヤーを入れるようにしています。レイヤーを入れすぎてしまうと巻きづらくなってしまうんですよね。

uniには韓国の魅力的なカルチャーが詰まっている

長田:僕がなぜ韓国ヘアをやろうと思ったのかというと、韓国の美容師さんは本気でお客さまに似合わせるためにデザインしていることが伝わってきたからです。一人ひとりがちゃんと変化を感じられるし、再現性も高い。巻いても巻かなくてもかわいいし、結んでも小顔でかわいく見えるという具合に何パターンも楽しめるところもいいですね。ただ流行っているだけではなくて、女性をかわいく見せるために考え抜かれているのが韓国ヘア。それを多くの女性に届けたいと思っています。

編集部:サロンの空気感からも韓国らしさを感じます!

キューさん:このサロンの良さを一言で表すとしたら、仲がいいことですね。フレンドリーだからお客さまもきっと居心地の良さを感じてもらえると思います。オフもみんなでチーム対抗でボーリングして、負けたチームはみんなに料理を振る舞ったりして。一緒にいて楽しいですよね。

長田:僕もサロンの空気ってすごく大事だと思っていて。絶対にイライラしない、怒らないって決めています。もちろん、言うべきことは言いますけれど、気持ちよく働くことが大前提。それがお客さまにも伝わりますから。

サロンの内装にもとことんこだわっています。お客さまから「韓国のカフェみたいですね」と言われることもあるんですよ。

店内はやわらかい色味でまとめていますし、ミラーも受付まわりも全て丸みのあるデザインにしました。友人のデザイナーがつくったアートや、こだわりのドライフラワーなども置きました。お客さまが座っていて疲れないように、椅子やクッションにもこだわっています。

YUKI:スタッフみんなが韓国のカルチャーが好きなので、韓国に興味があるお客さまと一緒に盛り上がれるし、情報交換ができるところもこのサロンの魅力です。

新野:今流行っているものだけではなく、これから日本で流行るかもしれない韓国ヘアにもアンテナを張っています。新しいアイドルグループの子たちのヘアとか、そういうものも提案できるのでぜひ期待してください!

-後編は、実際にuniのみなさんが生み出す、カラーとヘアスタイルを紹介! 作品に込めた思いやuniの魅力をうかがいます!お楽しみに!

[>後編へ続く](108)

PROFILE
プロフィール
長田 タカラ
uni 代表

長田 タカラおさだ たから

東京都出身。窪田理容美容専門学校卒業。都内有名店に入社後、歴代最速デビューを果たす。デビュー1年で月売上600万円を突破し、歴代最速トップスタイリスト昇格を達成。次のステップとして「ありがとうの総量を増やす」という理念を掲げて会社を設立。第一弾の事業として韓国カルチャーを体現するヘアサロン「uni」を立ち上げる。2022年11月現在、2店舗目を構想中。

PROFILE
プロフィール
YUKI
uni ディレクター

YUKI

宮崎県出身。東京文化美容専門学校卒業後に都内の有名店で経験を積む。スタイリストデビュー時からヨシンモリやエギョモリなどの韓国風ヘアを打ち出したパイオニア的な存在。現在はuniのディレクターとして、クオリティの高いヘアスタイルを提案している。

PROFILE
プロフィール
キューさん
uni スタイリスト

キューさん

岐阜県出身。山野美容専門学校卒業。都内有名店を経てuniへ。メンバーの中では最も韓国カルチャーに目覚めた時期が遅いものの、それを逆手にとって初めての人でもトライしやすい「韓国風ヘア」にこだわる。暗髪でも透明感、艶感抜群の韓国風カラー、動きを出しやすいレイヤーが得意。

PROFILE
プロフィール
新野 百恵
uni スタイリスト

新野 百恵にいの ももえ

神奈川県出身。山野美容専門学校卒業。都内2店舗を経てuniに入社。コロナ前は月1回ペースで韓国旅行をするほどの韓国好き。アイドルやモデル御用達のヘアサロンで自らも施術を受け、学びをサロンワークに還元している。乙女心をつかむ韓国ヘアをつくるだけでなく、uniの中でも最も韓国カルチャーに詳しい情報通。

EDIT
編集
桑名 真理子

Director桑名 真理子(くわな まりこ)

メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。

外山 武史

Writer外山 武史(とやま たけし)

SUKETTO LLC代表。インタビューをした美容師さんの人数は延べ1000人以上。いつも美容師さんの味方でありたいと願うライターです!

菊池 麻美

Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)

多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。