人気サロンの“らしさ”を紐解く! ”美容師+α”で可能性が開花する! AIN.の美容師キャリア論【前編】
丁寧なカウンセリングと抜群のセンスで上質なヘアスタイルを生み出す、実力派サロン「AIN.」。磨き上げた技術力とデザイン性、SNSの発信力を武器に多くのお客さまから支持されています。そんな注目サロンAIN.の代表を務める長谷川裕二さんと店長の川原大地さん、齋藤雄大さん3名のスペシャル対談が実現! 人気サロンの“らしさ”に迫ります。
インタビューは前後編の2本立て。前編では、AIN.のコンセプトやメンバーの魅力を掘り下げました!
SPECIAL CONTENTS
2023.05.18
AIN.メンバーのプロフィール紹介!
AIN. 代表
長谷川 裕二(はせがわゆうじ)
京都府出身。関西美容専門学校卒業後、某有名店に入社し一躍人気スタイリストへ。女性の印象を決める顔周りの表現力を武器に、独自の小顔カット技術で常にお客さまが絶えない。2020年12月南青山に「AIN.」、2021年12月アイブロウサロン「ivy-nue」、2022年1月に美容室2店舗目となる「ANLY.」をオープン。現在は美容業の他、シーシャ店の経営、企業向けのSNSコンサルやHP制作など活動は多岐にわたる。
AIN. 店長
川原 大地(かわはらだいち)
鹿児島県出身。ハリウッドワールド美容専門学校卒業後に上京し、某有名店に入社。ショート&ボブを得意とし、やわらかい質感や、透き通るような髪色、再現性のあるカットに定評がある。現在はAIN.の店長としてサロンをリードする存在。技術や接客はもちろん、撮影にも注力し、HOT PEPPER AWARD2022 ではBEST STYLE部門にて9位を受賞。
AIN.
齋藤 雄大(さいとうゆうだい)
神奈川県川崎市出身。東京総合美容専門学校卒業後、AIN.立ち上げから参画。骨格に合った顔周りや似合わせカットを得意とする期待のルーキー。InstagramやTikTokなどSNSでも人気で、学生〜20代を中心にお客さまから絶大な支持を受ける。
サロンワーク+αのキャリアで、枠にハマらない美容師のあり方を提示したい
bangs編集部(以下、編集部):オープンして約2年が経ちますが、常に業界内外から注目されているAIN.さん。その人気を探りたいのですが、まずはコンセプトから教えてただけますか?
長谷川裕二(以下、長谷川):ちょうどいい機会だし、オープニングから参画している齋藤から伝えてもらおうかな。
川原大地(以下、川原):もうすぐデビューを控えている、AIN.期待のルーキーです。
齋藤雄大(以下、齋藤):任せてください! AIN.は美容師としてはもちろん、それ以外のことも強みにして美容師の可能性を広げています。サロンワーク+αを身につける環境を用意していて、実際に先輩たちも撮影やセミナーなど、幅広く活動してますね。
編集部:多方面で活躍されているスタッフさんが多いんですね! ちなみに齊藤さんの+αは何ですか?
齋藤:今はInstagramとTikTokに力を入れています。別々に動画を作成して、それぞれのSNSの特性を研究しているんです。
編集部:InstagramとTikTokでどのように差別化しているんですか?
齋藤:Instagramを見る方は、オシャレな雰囲気だったりセンスに憧れを持つので、そこを重視しています。対してTikTokはアクティブユーザーの層が若いので、伝わりやすい文字入れやテンションのいい音楽など、エンタメ要素を強くしていますね。TikTokでバズる動画はYouTubeのショート動画でもウケがいいですよ!
長谷川:SNSをやることに満足するんじゃなくて、ちゃんと「分析」しているところがすごい。自分がやってることを細分化することは、とても大事です。
特に今はSNSの普及により個人でも集客できる力がマストになってきました。結果に繋げるためにはペルソナ設定したり、投稿のインサイトを解析するなど、マーケティングも勉強していく必要があります。AIN.のスタッフはロジカルにSNSを運営しているので、そこは強みでもありますね。
川原:月に1度、サロンで勉強会もしています。長谷川を中心に講師をしてもらっていますが、最近は姉妹店ANLY.泓田崇の勢いがすごいので、SNSの伸ばし方などを教えてもらっています。インサイトを見ながら「この投稿は集客につながっているね、こっちはブランディングに効果がありそうだな」など、自分がやっていることの目的と効果を理解して取り組んでもらっています。
編集部:そこまで考え抜く姿勢が、プロフェッショナルです! ちなみに川原さんの+αの取り組みは?
川原:「撮影」ですね。サロンをオープンした1年目は月7〜8回のペースでサロンで撮影会をしていたのですが、じわじわと効果が出てきました。現在もスタイリストが集まってやっていて、長谷川が撮影、僕はヘアとレタッチなどを担当しています。サロンワークで技術を磨き、撮影ではさらなるスキルアップや表現の広がりを実感しています。
特にこの2年は『HOT PEPPER Beauty AWARD』のノミネートを目標にして研究しています。投票してくださる方が一般の方なので、どんなヘアスタイルや写真の雰囲気が好きなのかを意識していますね。おかげさまでオープンした1年目の2022年に僕のスタイルが全国9位に入賞することができて、大きな自信になりました。
編集部:1年目でノミネート! さすがです!
川原:ありがとうございます。努力がが実ったのは嬉しいですし「私も撮影にチャレンジしたい!」と言ってくれるアシスタントも出てきて、自分の取り組みがスタッフのやる気につながっているのは感慨深いですね。
長谷川:川原の成果は、スタッフたちが目指す+αの活動に、とてもいい刺激になっていますね。
編集部:それぞれの+αに向かって個の才能を光らせているAIN.さんですが、スタッフさんの共通点を挙げるとすると?
長谷川:得意とするスタイルや活躍のフィールドも多岐に渡るので…ん〜、なんだろうな〜。しいていうと、“いいやつ”しかいませんってことかな!
川原:笑! シンプルだけど、まさにそこだね。
川原:みんな年齢が近いし、風通しはいいんじゃないかな。アシスタントの齋藤から見て、AIN.はどう?
齋藤:疑問に思うことがあったら一流のプロに直接聞ける距離感は、贅沢です。面倒見のいい先輩たちに感謝ですし、人間関係に恵まれるなと思います。
編集部:取材をしていても、みなさん息がぴったりですもんね! 長谷川さんは、まさにコンセプトを体現されているように、いろんなフィールドでご活躍されていますね。
長谷川:AIN.はまだ2年目なので、まずは僕が先陣をきってやっていこうかなと。今は週の半分をサロンワーク、それ以外は別の活動をしています。アイブロウ&アイラッシュサロンとシーシャ店の運営、企業向けにSNSコンサルやHP制作などをやっています。この前は焼肉屋さんのSNSコンサルをしていました。
編集部:焼肉屋さんのSNSコンサル! まさに業界の枠を超えてますね。ちなみにSNSがバズる法則ってあるんですか?
長谷川:SNSは本来、相手のためにあるものなんですよね。ユーザーが何を知りたくてSNSを見ているのかが大事。だって、焼き肉を食べに行こうと思ったら、美味しそうな写真が載っているお店を選びますよね? 店内写真だって「男同士だとちょっと窮屈だな、照明はもっと明るいところがいいかな」なんて想像しながら、ベストなところを選ぶはず。企業のポリシーとお客さまのニーズがマッチする情報を伝えられるよう、心がけています。
そんなふうに自分が経験して得た学びは、スタッフに具体的に伝えて落とし込んでいますね。サロンワーク以外の軸も持っていると、美容師の仕事にもフィードバックできる学びがあるし、長い人生で生きる力や糧になるんだということを提示していきたいです。
美容師として「無責任にならないこと」。そのために徹底していることは?
編集部:お客さまはどんな方がいらっしゃいますか?
長谷川:今はおかげさまでほとんど顧客の方ですね。結婚式など大事な日に任せていただけるのは、美容師冥利につきます。撮影をしているのでサロンモデルさんとのつながりもあるのですが、重要な仕事のときに頼ってくれるのは身が引き締まる思いもありつつ、素直に嬉しいです。「この人に任せたら安心」という信頼感を大事にしていきたいですね。
川原:僕は得意としているショート・ボブを希望されるお客さまが多いです。年齢層は20代〜50代と幅広く、美意識が高くて落ち着いた大人女性の方がいらっしゃいますね。
齋藤:僕はSNSを見てきてくださるケースがほとんどで、学生〜20代が中心です。ときどき中学生の方も担当しますね!
川原:「いつもSNS見てます!」って言ってもらってたよね、この前。齋藤はお客さまにとって憧れの人みたいな感覚があるようで、出会えた喜びが僕にまで伝わってきたよ。
長谷川:そういえばInstagramのリール再生回数がすごいことになってなかったっけ!?
齋藤:ある動画を投稿したら、407万再生を超えました。
編集部:407万再生!!
(動画)
長谷川:すごい! 努力の賜物だよね。齋藤は先輩たちがやっていることを素直に取り入れて、ちゃんと行動するんです。そこで違和感があったら自分なりにアップデートする。普通の子ならまず行動しないし「やってみたけど違いました」で終わるんですが、彼のストイックさと柔軟なスタンスが、結果につながったと思います。
齋藤:目標があるから、続けられるんです。数字が上がってくるまでは自分を追い込みたいですし。予想以上の結果が出たときの達成感は、格別ですから。
編集部:そういったお人柄もお客さまから愛される秘訣なんでしょうね。技術や接客などにもこだわりがあると思いますが、特に気を付けていることは?
齋藤:接客で大切にしているのは、「何を一番求めているのか」を聞くこと。お客さまそれぞれの魅力を最大限引き出したいと思っています。一人ひとりに似合うオーダーメイドのヘアをお届けしたいです。
川原:僕は、家に帰ってからも扱いやすいヘアにすることを第一に考えています。スタイリングが必要最低限で済むように、乾かしただけでまとまるヘアにカットしています。バリバリ仕事をこなしていたり、家事や育児で忙しい毎日を過ごしているお客さまが多いので、簡単に再現できるのが一番かと。
長谷川:美容師として「無責任にならない」ことは徹底してます。例えば2センチ短くしたいとオーダーをいただいて、何も考えずその通りに切ることはしません。希望をお伺いした上で、僕からも提案しながら、お客さまに一番似合うヘアを導き出します。お客さまとのコミュニケーションからニーズを深掘りすることで、心から希望するスタイルを生み出せますから。
ーーーそれぞれ美容師のスタンスに熱意とこだわりを持つAIN.の3名。後編では、実際にAIN.のみなさんそれぞれイチオシのヘアスタイルを紹介! 3人のこだわりが詰まった渾身のスタイルとは? お楽しみに!
長谷川 裕二はせがわゆうじ
京都府出身。関西美容専門学校卒業後、某有名店に入社し一躍人気スタイリストへ。女性の印象を決める顔周りの表現力を武器に、独自の小顔カット技術で常にお客さまが絶えない。2020年12月南青山に「AIN.」、2021年12月アイブロウサロン「ivy-nue」、2022年1月に美容室2店舗目となる「ANLY.」をオープン。現在は美容業の他、シーシャ店の経営、企業向けのSNSコンサルやHP制作など活動は多岐にわたる。
川原 大地かわはらだいち
京都府出身。鹿児島県出身。ハリウッドワールド美容専門学校卒業後に上京し、某有名店に入社。ショート&ボブを得意とし、やわらかい質感や、透き通るような髪色、再現性のあるカットに定評がある。現在はAIN.の店長としてサロンをリードする存在。技術や接客はもちろん、撮影にも注力し、HOT PEPPER AWARD2022 ではBEST STYLE部門にて9位を受賞。
齋藤 雄大さいとうゆうだい
神奈川県川崎市出身。東京総合美容専門学校卒業後、AIN.立ち上げから参画。骨格に合った顔周りや似合わせカットを得意とする期待のルーキー。InstagramやTikTokなどSNSでも人気で、学生〜20代を中心にお客さまから絶大な支持を受ける。
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。