どのヘアスタイルもパーフェクト美容師! 饗場一将の作るヘアスタイル図鑑!【後編】
丁寧なカウンセリングと独自の小顔カット理論で、圧倒的な技術力が人気のサロン、K-two 。そのQUEEN’S GARDEN by K-two 銀座の代表を務めるのが、饗場一将さんです。一人ひとりのお客さまに向けて最大限の可愛さを引き出し、パーソナルな似合わせと再現性のある大人女性のスタイルが定評の饗場さん。その技術とセンスで、どんなスタイルもハイクオリティに仕上げる“パーフェクト美容師”です。
日頃の活動やセンスの源泉を探った前編に続き、後編も饗場さん一押しのヘアスタイルへ今後の展望に迫ります! ぜひ最後までご覧ください。
SPECIAL CONTENTS
2023.06.02
饗場一将さんってこんな人!
神奈川県出身。鎌倉早見美容芸術専門学校を卒業後、都内1店舗を経て、2010年に株式会社K-twoエフェクトへ入社。サロンワークをはじめ、数々の一般誌や業界誌、セミナー講師、コンテスト審査員などさまざまな分野で活躍中。パーソナルな似合わせと再現性を重視した大人女性のスタイルに定評がある。2016年 JHA newcomer部門ノミネート、2018年 JHA 東京エリア賞受賞。現在はQUEEN’S GARDEN by K-two 銀座にて代表を務める。
パーソナルな似合わせが、ヘアデザインの核
撮影でデザインをつくるときに意識していることは、モデルさんのライフスタイルやパーソナリティーなどから魅力を最大限引き出すこと。例えばこのモデルさんは、笑うとクシャってなる表情がすごく可愛いなと思い、キュートな表情をデザインの核にしました。
ナチュラルなベージュカラーのロングヘアに、あえて揃えずに切り込んだ眉上バングが表情とマッチしています。このときは撮影も僕が担当して、屈託のない笑顔にフューチャーして撮りました。一眼レフの『SONY α7』を愛用しています。
昔からデザインを考えたり、撮影の絵作りをディレクションするのが好きです。美容師は、大きく2つの役割があって、サロンワークのときなどお客さまの希望を叶えるデザイナーとしての役割、そして業界誌などで個性を発揮してクリエイティブを生み出すアーティストのような役割です。僕はデザイナー寄りの美容師ですが、どこかで自分が納得したクリエイティブも作ってみたい…そんなアーティスト欲もあるんですよね。撮影にこだわっていくと、ヘアだけではなくメイクもやりたくなって、最近はメイク熱が高まっています。
メイクの可能性を感じたきっかけは、進学を控えた高校生のお客さま。大学入学に向けて垢抜けたいけど、メイクのやり方がわからないので「教えてほしい」と相談を受けました。その当時、僕はメイクを教えるほどの技術がなく「デパートのコスメ売り場やメイクサロンに行ってみたら?」と答えたら、浮かない顔をしていたんですね。どうやら敷居が高く、誰に頼んだらいいのか迷うことでした。YouTubeなどで情報を得るにも、動画だけでは限界があるようで…。顔の悩みを解決してもらえる場所って、意外とないのかとハッとしたんです。その会話からヒントを得て、アイブロウサロン『MAISON DE PRIMA(メゾンドプリマ)』が誕生しました。
メイクは、熱狂を生むサービス!
メイクではなく、アイブロウサロンにした理由は2つあります。一つは、眉毛は人の印象を8割決める重要なパーツでありながら、自分でお手入れをするのが難しいところ。きっとプロの力を借りたいのでは…と考えました。もう一つは、メイクを楽しむ機会を増やすため。メイクサービスって、結婚式などのイベントやコスメの使い方を知りたいとき、あとは悩みを解決してほしいなど、単発での接点になりやすいんですよね。美容室のように通っていただきながら、お客さまとアーティストで美を深掘りしていく場所にしたかったんです。
そこでメンテナンスが必要なアイブロウをフックにしてメイクもお伝えし、パーソナルなビューティーを追求できるサロンにしました。アイブロウサロンとしてオープンし、一年半ほど前からタッチアップサービスをスタートしています。
メイクアップアーティストの平山竜巳は、100枠ある予約が10秒で埋まるほどの人気ぶり! イセタンミラーのスタイリストでもあった平山のコスメの知識量と技術力が秀逸です。
それほどの需要があることもすごいのですが、僕がグッときたのはお客さまの表情がパッと華やいで、自分の変化に心から感動している姿。メイクは熱狂をうむサービスなんだと確信しました。「あなたはうまくなくていい。あなたに合うコスメさえあれば、うまくなるんです」という平山の言葉通り、世の中によりメイクを楽しんで自信に満ち溢れた女性が増えてほしいと心から思います。
この作品は、MAISON DE PRIMAでアイブロウをデザインし、凛とした表情とマッチさせたボブヘアスタイルです。品のある落ち着いた印象の中にほのかに色気もある、アンニュイな雰囲気のモデルさん。元々持つ彼女の良さをいかして、あまり作り込みすぎないようにしました。顔まわりなどの質感でオシャレさをプラス。ちょっと猫っけな髪質を生かしてロッドで巻いて、くせ毛風にコテで仕上げています。目尻のアイシャドウのライトグリーンでおしゃれさもプラス。プライベートでも来てくださっている付き合いの長いモデルさんなので、彼女のパーソナルな良さを引き出すことができました。僕もお気に入りのボブヘアです。
僕は現在、リピーターのお客さまのみを担当しています。というのも、一年前に自分の働き方を切り替えたんです。美容師を志したころから目標としていたセミナーや撮影、審査員など、ありがたいことに理想とする仕事に携わることができました。美容業界からたくさんのチャンスを頂いたので、次は後世が輝くフィールドづくりたいと思うようになり、サロンワークとバランスをとりながらその活動をしています。
今後は、これまで通りお客さまを大切にしながら、僕が経験させてもらったことを美容業界やk-twoに還元していきたいですね。アイブロウサロンをはじめ「美容っておもしろい!」といういう場所と機会をプロデュースできたらと思います。
饗場一将
神奈川県出身。鎌倉早見美容芸術専門学校を卒業後、都内1店舗を経て、2010年に株式会社K-twoエフェクトへ入社。サロンワークをはじめ、数々の一般誌や業界誌、セミナー講師、コンテスト審査員などさまざまな分野で活躍中。パーソナルな似合わせと再現性を重視した大人女性のスタイルに定評がある。2016年 JHA newcomer部門ノミネート、2018年 JHA 東京エリア賞受賞。現在はQUEEN’S GARDEN by K-two 銀座にて代表を務める。
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。