人気サロンの“らしさ”を紐解く! 衣川光×金内柊真が共同代表! 原宿の新進気鋭サロンsténに迫る【前編】

2023年8月、原宿駅徒歩4分の場所に誕生した新鋭サロンstén。クリエイティブに定評のある衣川光さんと、芸能生活から美容業界へ活動拠点を変えた異例の経歴の持ち主、金内柊真さんが共同代表を務めています。オープンからわずか半年、トップスタイリストのeriさんminoriさんの活躍もめざましく、早くも激戦区原宿で存在感を発揮しているsténの魅力に迫りました。

インタビューは前後編の2本立てです。前編では、sténのコンセプトやサロンの魅力を掘り下げます!

SPECIAL CONTENTS

2024.04.18

INDEX
目 次

sténのメンバープロフィール紹介!

stén 代表

衣川 光(きぬがわ ひかる)

京都府出身。関西美容専門学校卒業。ALBUMのCreative Directorとして活躍後、2023年8月に原宿に「stén」を立ち上げる。質の高いハイトーンカラーとデザインカットで支持を集める。またヘアアレンジも好評で著書『自分史上最高に垢抜ける ヘアアレンジのルール(ナツメ社)』も好評。女性誌や雑誌、webなどさまざまなメディアに取り上げられている。Instagramのフォロワー数は9万4000人超え。

stén 代表

金内 柊真(かねうち とうま)

東京総合美容専門学校卒業。2017年ALBUMに新卒第1期生として入社。2018年8月に『才能が無ければその分努力すればいい』(KADOKAWA)を上梓。2019年11月にスタイリストデビューし、副店長・エグゼクティブスタイリストなどを経て、衣川光氏と「stén」を立ち上げる。透明感のあるカラーや似合わせカットを得意とし、ナチュラルで女性らしいスタイルを生み出すスペシャリスト。

sténトップスタイリスト

eri

大村美容ファッション専門学校卒業後、ALBUMに新卒入社。美容師歴5年。本人のファッションやヘアが同年代のフォロワーからSNSで支持を集めている。2021年10月にスタイリストデビュー。「stén」の初期メンバーとして参画。特にボブ、ハイトーンカラーを得意とし、一人一人の雰囲気やファッションに合わせた、センス溢れるヘアスタイルが定評。

sténトップスタイリスト

minori

鹿児島県出身。鹿児島県理容美容専門学校卒業後、地元の美容室で1年間働き、美容の基礎を身につける。その後、上京してALBUMで活動後、2023年8月sténのオープニングに参画。ラフなパーマスタイルを磨き上げ、人気スタイリストに。扱いやすいパーマスタイルと、簡単にできるスタイリングの提案がパーマ初心者からも好評。

衣川×金内 クリエイティブとビジネスセンスの化学反応

編集部:みなさんがsténに参画することになった背景を教えてください!

衣川光(以下、衣川):前職で僕と柊真くん(金内さん)は先輩後輩の関係でした。職場は離れていましたけれど、柊真くんは入社して早々に実績も出していたから、幹部ミーティングにも顔を出していて、接点はあったんですよね。ただ一緒に仕事をしたことよりも、プライベートでご飯にいったり、旅行にいったりすることの影響が大きいかな。

金内柊真(以下、金内):ほんと、当時から仲良くさせていただいてますね。僕が衣川さんと一緒にサロンをやりたいと思ったのは、自分にはないクリエイティブ能力があること。

作品撮りなどでも、個性を表現する力があるといつも感じていて、リスペクトしてきました。どちらかというと僕は、お客さまの要望に応えることはできても、自己表現することはあまり得意ではないんですよね。

衣川:逆に僕は経営的な部分には自信がなかったから、柊真くんのビジネス感覚をリスペクトしていました。めちゃくちゃしっかりしているんですよ。たとえば、プライベートで旅行にいくときも、宿の予約など含めてお膳立てしてくれますし、電車の乗り継ぎなんかも、全部教えてくれるんです。独立後も、僕らを誘導するナビゲーター役をしてくれていますね。お金の管理や店舗運営に必要な手続きなんかも全部やってくれるんですよ。

Minori:私は衣川さんの優しさとユーモアを兼ね備えた人間性や、金内さんのコミュニケーション力の高さなどを尊敬しました。衣川さんはクリエイティブ能力が高いし、金内さんは社内外で美容師とは思えないトーク力を発揮しています。ちょうど私が前のサロンでこの先の方向性について悩んでいたときに、sténができる話を聞いて、ぜひ一緒にやりたいと思ったんです。

eri:私は入社してから、衣川さんの専属アシスタントをした期間が長いんです。朝から晩まで一緒に働くなかで、自分にはない観点、意見を持っている人だなと感じていました。また、悩みを聞くときも、肯定も否定もせず中立な立場で意見を言ってくれます。頼りになる先輩です。

金内さんは、私が入社したころアシスタントリーダー的な立ち位置でしたし、何をやらせても圧倒的な成果を出す人というイメージ。衣川さんと金内さんはキャラクターも違いますが、この二人がsténを出すという話を聞いたとき、即決でついていくと決めました。

カラー、ボブ、パーマ…全員の得意技が違うからおもしろい

金内:eriは同世代の中でも図抜けた存在だったし、今の若い女の子たちが興味を持っているトレンドをなんでも押えているんですよね。僕らはどうしても年齢が上がってくるので、情報のキャッチアップが難しくなるんですけれど、eriに聞けば何でもわかるから、さすがだなと。それに彼女自体がアイコニックだから、憧れているお客さまも多いと思います。

衣川:minoriちゃんは、お客さまとスタッフに与える安心感がすごい子です。minoriちゃんとお客さまがいる空間だけ、なんだかふわっと優しい空気感があるんですよね。決してなれなれしくなく、近すぎもしない。このスタンスは彼女にしか出せないものがあると思います。

編集部:そんな素敵なメンバーが集まるsténの魅力を教えてください!

衣川:僕たちはお客さまに居心地のよさを提供できるサロンを目指しています。いろいろ模索中ではあるんですが、スタッフとお客さまとの距離感も近いですし、お客さまとスタイリストのマンツーマンではなく、サロンのみんなでお客さまにおもてなしする意識を大事にしています。ターゲットは、社会人になりたての女性をイメージしています。クールっぽさもありつつ、カッコよすぎない、もしくは、クリエイティブすぎないラインを狙っています。

金内:これは僕が一つ注文として出したんですけれど、オシャレすぎると敷居が高くなっちゃうんですよね。ターゲットが社会人になったばかりだから、ハイブランドが似合う ようなモード感はちょっと違うなと。なので、オシャレなんだけれど、親しみやすいサロンを目指しています。

美容が好きでsténも好きという人と一緒に働きたい

編集部:これから一緒に働くメンバーはどんな人だといいと思いますか。

eri:サロンのことを知っていて、衣川さんや金内さん、minoriさんや私の作品が好きだとか、私たちのやっていることに共感してくれる人がいいですよね。その上で、Instagramなども頑張っていてセンスがあるとよりいいかな。あとはやはり、sténの空気感や温度感と合う人がいいかな。差がありすぎるとお互いやりづらくなってしまいますし。

金内:単純に一番大事なのは美容が好き、これに尽きると思っています。美容師として美容が好きっていうのはもちろん、自分の姿を美しくすることに一生懸命なこともすごく大事です。なぜなら、自分を美しくしたい人は、美容を嫌いにならないから。美容が好きでさえいてくれれば、技術がうまくなるし、感性も磨かれていくし、お客さまに対する共感性も上がっていくと思います。

Minori:やりたいことや目標を持ってる方は、第一印象から違いますし、特別な空気感をまとっているように感じますね。金内さんの言うように、想いの強さや本人の意志がファッションセンスやヘアスタイルへのこだわりにつながっていると思います。

衣川:空気感や温度感、美容が好きっていうのは僕も大事だと思います。その上で、人の意見を取り入れられるタイプだとすごくうれしいですね。人の意見を受け入れることで人は変わるし、サロンも変わるものだと思っています。みんないいサロンをつくっていきたいから、僕らも人の意見を聞くことと、意見を出すことの両方を大事にしていきたいですね。

ハイライト人気はひと段落…中明度のカラーが人気

編集部:sténで働くなかで最近感じた2024年のトレンドを教えてください。

minori:最近は中明度のカラーが支持されている感覚はありますね。

衣川:そうだね。今サロンで動いているのは中明度のカラー剤で、これからバリエーションを増やしていこうとしているところです。以前は外国人風ヘアが流行っていて、僕もハイトーンカラーをよくやっていました。ここ最近は韓国風ヘアが流行って、カラーもトーンダウンさせている人が多いんです。

minori:ブリーチなしのカラーを求めているお客さまもすごく多いですね。

衣川:今って、中学生とか小学生くらいの子たちがTikTokをみて情報を集めているじゃないですか。だから、原宿歩いている子たちも小学生くらいでメイクをしたりしていて、美意識が高いんですよね。自分の年齢の5つ上のヘアスタイルというか、自分よりちょっと大人のヘアスタイルを、落とし込んでいるような感じの子が増えてきましたね。つまり、ちょっと大人の憧れの女性に近づきたいというニーズがあると思います。

eri:背伸びしたり、ちょっと先を意識してヘアスタイルを考える人は増えていると私も思います。高校1年生なのに、3年後に卒業したらどんなヘアスタイルをするか考えているような子もたまにいますから。

編集部:最後に今後の目標を教えてください。

金内:sténのプロダクトをつくりたいです。僕らみたいな小規模なサロンは、大手サロンがやっているようなシャンプーやトリートメントを開発しても、まともに戦えないと思っています。それにシャンプーやトリートメントは出尽くしている感がある気がしていて。なので、ちょっと違うものをつくりたいと考えています。まだ構想段階ではありますが、たとえばコームとかですね。

金内:最初は新しい店舗を出そうと思ったんですけれど、まずはそれよりもsténのブランド力を高めるのが先かなと。そう思ったときに、プロダクトを出すことがリスクを押さえつつ、リターンが期待できる投資だと考えたんです。プロダクトがブランド力を上げてくれるかもしれないですし、ヒットすれば手をかけなくても売上が上がります。サロンに来られない方にも、sténの魅力を手に取ってもらえるのもメリットです。

編集部:stén発のプロダクトが完成するのを楽しみにしています。今日はみなさんありがとうございました!

- 後編では、sténの4名が実際にデザインしている、イチオシスタイルをご紹介! お楽しみに!

PROFILE
プロフィール
衣川 光
stén 代表

衣川 光(きぬがわ ひかる)

京都府出身。関西美容専門学校卒業。ALBUMのCreative Directorとして活躍後、2023年8月に原宿に「stén」を立ち上げる。質の高いハイトーンカラーとデザインカットで支持を集める。またヘアアレンジも好評で著書『自分史上最高に垢抜ける ヘアアレンジのルール(ナツメ社)』も好評。女性誌や雑誌、webなどさまざまなメディアに取り上げられている。Instagramのフォロワー数は9万4000人超え。

PROFILE
プロフィール
金内 柊真
stén 代表

金内 柊真(かねうち とうま)

東京総合美容専門学校卒業。2017年ALBUMに新卒第1期生として入社。2018年8月に『才能が無ければその分努力すればいい』(KADOKAWA)を上梓。2019年11月にスタイリストデビューし、副店長・エグゼクティブスタイリストなどを経て、衣川光氏と「stén」を立ち上げる。透明感のあるカラーや似合わせカットを得意とし、ナチュラルで女性らしいスタイルを生み出すスペシャリスト。

PROFILE
プロフィール
eri
stén トップスタイリスト

eri

大村美容ファッション専門学校卒業後、ALBUMに新卒入社。美容師歴5年。本人のファッションやヘアが同年代のフォロワーからSNSで支持を集めている。2021年10月にスタイリストデビュー。「stén」の初期メンバーとして参画。特にボブ、ハイトーンカラーを得意とし、一人一人の雰囲気やファッションに合わせた、センス溢れるヘアスタイルが定評。

PROFILE
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minori
stén トップスタイリスト

minori

鹿児島県出身。鹿児島県理容美容専門学校卒業後、地元の美容室で1年間働き、美容の基礎を身につける。その後、上京してALBUMで活動後、2023年8月sténのオープニングに参画。ラフなパーマスタイルを磨き上げ、人気スタイリストに。扱いやすいパーマスタイルと、簡単にできるスタイリングの提案がパーマ初心者からも好評。

EDIT
編集
桑名 真理子

Director桑名 真理子(くわな まりこ)

メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。

外山 武史

Writer外山 武史(とやま たけし)

SUKETTO LLC代表。インタビューをした美容師さんの人数は延べ1000人以上。いつも美容師さんの味方でありたいと願うライターです!

菊池 麻美

Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)

多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。