個の美学を貫き、チームとして輝く。あえて統一しないのが僕たちの統一性!デザインサロン『Etude』の魅力に迫る!『next door』08 Je suis heureuse Etude
美容師として独立し、新しい扉を開いたオーナーに取材する『next door』は、bangs編集部が注目する美容師が立ち上げた「新星ヘアサロン」の魅力に迫る企画です。
第8回は、渋谷、原宿に8店舗(8月に9店舗展開予定)を構え、 美容師 ・ ヘアメイク ・ ビューティーアドバイザー・エステティシャン ・インフルエンサー・ネイリストなどのメンバーが所属し、さまざまな美容サービスを展開しているJE SUIS HEUREUSE の新ブランド『Je suis heureuse Etude(ジェスィーウール エチュード)』が登場!JE SUIS HEUREUSEのメンバーである夏様、平山雅人さん、MARINAさんの3人からなる新ブランドです。なぜサロンを開く道を選んだのか、お店づくりのこだわりや技術・接客への想いをたっぷりお伺いしました!
SPECIAL CONTENTS
2024.05.29
Je suis heureuse Etude メンバー紹介!
Je suis heureuse Etude ブランド代表 夏様(ナツサマー)
福島県出身。山野美容専門学校卒業後大型サロンへ入社。その後フリーランスに転向し、JE SUIS HEUREUSEへ参加。ハイトーンカラーのインフルエンサー美容師として注目を浴び、そのデザインセンスやキャラクターに業界内外から注目を浴びる。2024年の5月1日にJe suis heureuse Etudeブランド代表へ。
平山 雅人 (ひらやま まさと)
神奈川県出身。山野美容専門学校卒業後、有名メンズサロンを経てフリーランスとして活動後、Je suis heureuse Etudeへ参加。メンズヘアの技術を武器に美容師として活躍する傍らフォトグラファーとしても活動。ポートレート、ファッション、ビューティーなどのさまざまなジャンルに挑戦している。
MARINA
日本理容美容専門学校を卒業後、有名サロンを経て、JE SUIS HEUREUSEへ。ヘア・メイク・ネイルのトータルビューティで女性を美しくするプロフェッショナル。高校生のころは芸能活動や、某大手メーカーとコラボをしコスメブランドの立ち上げに関わるなど、その美的センスに支持を集める。2024年にJe suis heureuse Etudeへ参加。
それぞれの美学は追求しながら、結果を出す。3つの個性がかけ合わさり、最高のチームへ
−みなさんはとっても仲の良い印象ですが、元々はどういったつながりなんですか?
夏様(以降、夏):二人とも学生時代からの友人です。MARINAとはハイトーンの練習モデルをしてくれてからの付き合いです。
MARINA:前からインスタで知っていて、私から「髪を染めてほしい」とDMしました。学生のころから夏は、注目を集める学生でしたね。
夏:そのころはハイトーンを追求するのに夢中でした。基本的には男ばかり施術してたので、初めて女性の練習モデルをしてくれたのが、MARINA。自宅で練習していたので、よく来てくれたなと思います。
MARINA:インスタで見るデザインがとっても魅力的で。それ以来、私のヘアは夏に担当してもらってます。
平山雅人(以降、平山):僕とブランド代表の夏は同級生なんですよ。僕が高校生のときにイベントを主催して、そこに夏が来て知り合いました。専門学校も一緒で、学校以外のことも頑張りたい学生が校内に数人がいたんですが、僕たちはそこで仲良くなりましたね。
MARINA:私は、二人の一個下で別の学校に通っていましたが、夏と平山は学生のころから目立ってましたね。
ー友人だったみなさんが、一緒に働くことになったきっかけは?
夏:二人は個性が突き抜けていて、素晴らしい可能性に溢れています。ただ売り出し方がわからず、踏みとどまっている感じがあったんです。僕は自分の美学を大切にしながら売れる方法を考え抜いてきたので、いずれブランドを立ち上げたらその経験を伝授できたらと思っていました。
MARINAは、熱量があって何でもこなす器用さがあるけど、自分の理想に近づくために必要なピースが揃っていない印象でした。それを僕なら伝えられるかなと。
MARINA:ちょうど転職も考えていたタイミングでした。前のサロンでやりたいことと現実のギャップや人間関係に疑問を感じて少し病んでしまい、大好きな同期も辞めていく始末…。
当時JE SUIS HEUREUSEで既に働いていた夏に相談に乗ってもらって、昔から夢見ていたヘアメイクの仕事もでき、チームやブランドで働ける環境に今後の将来性を感じ2023年6月からJE SUIS HEUREUSEに参加しました。
夏:雅人(平山)のことは、友人としてずっと気にかけてました。撮影の技術やセンスなど、本人のポテンシャルが高くていいものをせっかく持ってるのに、自分の売り出し方がわからない不器用さもあって。ピュアな人柄なので、社会の光も闇も吸収するんですよ。僕と一緒にやっていってたらいい方向へ行く気がしたんですよね。
平山:学生時代に精力的に活動していたので先輩たちと関わることが多く、気を張って負けたくない気持ちがずっとありました。有名メンズサロンに入社してさらに周囲も期待していたと思うのですが、2022年の夏に退社したときは、いろんな人からDMが来ましたね。
前サロンを辞めたタイミングで肩の力が抜けて『自分は自分のままでいい、好きなことをしよう』と腑に落ちました。
平山:そのころ撮影の仕事も少しやっていたので、フォトグラファーへ転身するのもありかなと模索していたら、撮影で知り合ったヘアメイクさんのサロンでフリーランスとして働けることになりまして。すると、やっぱり美容師も続けたいと再確認して。そのタイミングで夏が新ブランドの代表になると聞いたんです。
ーすごい絶好のタイミング!ご縁ですね。
夏:JE SUIS HEUREUSEには一つのキャリアプランとしてブランド店舗の代表になるという制度があります。僕も26歳には自分のブランドを持てたらと思っていましたが、色々なタイミングが重なり3年前倒しで店舗代表になることが出来ました。
最初はJE SUIS HEUREUSEの既存ブランドの代表になりたいと代表の石山に相談していたところ『展望とイメージがあるなら、自分のブランドを新しく作ってみたら?』と後押しをしてもらいまして。
ー3年も前倒しして夢を叶えたのはすごい!目標を叶えるために頑張ったことは?
夏:「プライドを捨てない」ことです。今の時代、美容師としてアーティスト性をブランディングするのは大事。ただInstagramなどのマーケティングとは矛盾しやすいところもあります。
バズるための投稿にリソースを割いて、美容師として売れることも一つの正解。ただ僕はカッコつけていたいし、美しいと思うものを大切にしたかった。美学を貫きながら、どう結果を出すか模索して、目標を叶えてきましたから。
大事なものを削らないまま、求められた結果を出してきた経験をEtudeでより具現化したい。僕の成功体験をベースに、二人へ落とし込めたらと考えていますね。
個の魅力を最大限に表現する。あえて統一しないことが、僕たちの統一性。
ー個性の魅力を大事にされているとのことですが、みなさんのそれぞれの強みは?
平山:僕は撮影のスキルです。学生時代に作品撮りやコンテストに出た際、思った以上に評価していただいたのがきっかけで始めました。写真の技術や映像美、SNSなどの見せ方などは、かなりこだわって追求しています。
美容師としての強みは、技術はもちろん直接会ったときの場が和むトークや雰囲気作りは、自分の武器ですね。
ーインスタを拝見してるとセンスが溢れていますね。いい意味で美容師っぽくないというか。
平山:ありがたいことに美容業界以外にもアパレルやモデル事務所などに依頼をいただいています。さまざまなジャンルの撮影を担当する美容師はあまりいないので、その領域は僕の伸びしろかなと思っていますね。
ーMARINAさんはいかがですか?
MARINA:私が大事にしているのは、トータルビューティーで提案することです。
幼いころから美容にしか興味がなくて、小学三年生でネイリスト、中学でヘアメイクになりたいと決意し、美容の道へ進みました。前サロンでヘアの技術を磨くのも楽しくなって、よりトータルで女の子を可愛くしたくなり、JE SUIS HEUREUSEに入りました。今は念願のヘアメイクもでき、最近は資格を取ってネイリストとしても施術をしています。
ー ヘア・メイク・ネイルができる美容師さん、かなり希少性が高いですね。
MARINA:夏がいうように、一つのことに長けるタイプというよりは、何でもできる器用さを武器にした方がいいなと。だったら全部やっちゃえ!と決心し、トータルビューティーのプロフェッショナルとして女性を輝かせていきたいですね。
ー 三人ですごくバランスのいいチームワークを築いているんですね。
MARINA:私はゼロからイチを生むことは苦手ですが、1を100にするのは得意なタイプです。ゼロからイチを築く天才の夏が生み出したブランドに入ったら、より自分の良さを発揮できるなと思いました。
夏:僕は二人をサポートするというよりは、僕の強みをギブするし、二人からの強みもギブされたいのでMARINAがそう思ってくれて、嬉しいです。
雅人はオフラインが強くて現場にいるときにのムード作りや馬力があります。ミーティングになると熱い意見も飛び交い、一緒にいると心強いです。
また、ブランディングのディレクションにおいてはセンスの塊。お店のビジュアルディレクターとして動いてもらえたらと期待しています。
夏:僕と雅人で企画やディレクションはできるかもしれませんが、チームとしての秩序やルールが間違った方向へいきそうなときは一番MARINAがしっかりしていて、僕らをリードしてくれます。ブランドの代表は僕ですが、容量がよく機転の早いMARINAにリーダーシップはお任せしたいですね。
平山:こういうことがしたいと目的が決まると、縁の下で支えて誰よりも動くのがMARINA。それぞれ3人の役割が明確で頼りあえていますね。
ー個性を織り交ぜて、誕生したJe suis heureuse Etude。サロンコンセプトは?
夏:Etudeは書斎という意味です。書斎はそれぞれ好きなもので塗り固めるパーソナルな空間。そこを複数人で共有し合うと、お客さん同士の横の展開を楽しんでもらえそうだなと。
あえて個性の色が出るように内装も一人ずつブースを設けて好きなようにしてます。その空間を行き来することで、いろんな層のお客さまが混じり合う化学反応がありそうだなと。統一性がないのが、僕らの統一性ですね。
平山:僕はメンズヘアを得意としていて男性のお客さまが多いので、ブースもメンズがかっこいいと思ってもらえるようなビンテージやミッドセンチュリーなもので揃えています。
平山:観葉植物やアート、インテリアには特にこだわりが強いですね。パシフィックファニチャーやSHARK ATTACKなどのお店を周り、できる限り長く愛でて大切にできるものをセレクトしました。隣のブースのMARINAちゃんはまた全然印象が違うんですよ。
MARINA:私は、モノトーンでシンプルでありながら、女性が居心地いい空間を作りました。お客さまは9割が女性で大学生から同世代の方がメインですが、40〜50代の方もいらっしゃって、お娘さんの相談を受けるなんてこともありますね。
MARINA:天候によってカラーの色合いや撮影で左右されたくないので、あえて窓のない席を選んでいます。
夏:僕はアングラな雰囲気で統一しています。父親が一部の内装やインテリアを手作りしているんですよ。
夏:僕のお客さまは夜のお仕事やクラブが好きな方だったり、彫り師さんなど独自の考えをや自分らしい生き方を貫いている方ばかり。一緒にいると勉強になるし、めちゃめちゃ楽しい。今一番ストレスないのは、サロンワークですね。
Etudeに通っていることが、一つのステータスになるブランドサロンへ。
ー それぞれ得意のスタイルが際立つみなさんですが、2024年イチオシヘアは?
MARINA:私のイチオシは、シースルーバングのロングレイヤーです。くびれを出すことで立体感や小顔効果も。韓国暗髪も人気でオリーブカラーで艶感を出し、女性らしさをグッと引き立てました。
MARINA:シースルーのぱっつん前髪は、しっかりこだわってカットしています。特に女性は顔まわりの印象を大切にしているので、前髪は一ミリ単位でヒアリングし、要望を伺って理想的な仕上がりになるよう努めています。
夏:僕はここ最近だと、このヘアは特に最近のお気に入りですね。ピンクとホワイトブロンドの2パターンストライプドデザインです。僕自身も手応えを感じましたし、周りからの反響も上々でした。
夏:「カラー難民の安息地」をテーマに複雑履歴の修正や自分にしかできない髪色、圧倒的な個性を引き出すことを意識しています。ひとり一人の魅力を抜群に引き出すヘアデザインが得意です。
平山:僕は「粋を作る美容師」をコンセプトにメンズヘアを得意としていて、特にいま推しているのがメンズのミディアムボブ。
平山:このヘアは、僕が編み出したオリジナルの緩めのツイストスパイラルで、特に人気のデザイン。大人の色気や渋さ、またラフでアメカジっぽさが出るようにパーマをかけて、スタイリングしています。
ー すでに大活躍のお三方ですが、直近の展望は?
夏:5月1日にオープンしたばかりなので、まずはしっかりと僕らが今掲げているサロンのポリシーを形にして、解像度を上げいくことですね。
夏:長期的には、JE SUIS HEUREUSEグループとしてEtudeブランドの店舗を増やしていくのを目標にしています。個々のスタンスを貫きつつ3人が共鳴していって店舗展開できたら、それは新しいサロンの形を生み出せるということ。その実現のためにも、お客さまに媚びるわけではなく、人と人のつながりを大切しながら成し遂げたいですね。
平山:オープンして感じたのは、よりチーム力を強化していきたいなと。友達としては確固たる絆があるので、仕事でも絆を強固で確かなものにしたいです。
平山:個人としては、これまではやりたいことがいっぱいあるのにキャパがついてかない感じでしたが、一旦やりたいことを絞り、撮影の専門性も極めたいです。
撮影技術でブランドの世界観をきちんと出せていて、ターゲット層に届けている美容室は両手に収まるくらいかなと感じているので、まずはそれをEtudeで実現します。僕が積み上げてきたことを存分に発揮して、3人のセンスが合わさればきっとできると確信してますね。
MARINA:夏と平山は業界に突っ込むパワーを持ってるので、私は目的に沿ってまとめていけるよう、先輩二人をしっかり支える力を養いたいです。やりたいことの規模やサロンが大きくなればなるほど関わる人も増えて大変なこともあると思うので、その辺は全部投げてもらって私に任せてもらえたらと。
MARINA:また、女性はヘアとネイルなどバラバラに施術予約を取るのが大変ですから、よりトータルプロデュース力を極めて任せてもらいたいです。女の子は、どんな人もみんな可愛い要素を持っているんですよ! より可愛くなった自分に自信が持てるお手伝いをしていきたいです。
夏:そんなふうにまずはそれぞれメンバーのかっこいい、かわいいを追求していくことが先決。そのこだわりや美学を基盤に、僕たちに会いに来ること、Etudeに通っていることが魅力やステータスになるサロンになれるよう、これからさらに進化していきます。
夏様(ナツサマー)
福島県出身。山野美容専門学校卒業後大型サロンへ入社。その後フリーランスに転向し、JE SUIS HEUREUSEへ参加。ハイトーンカラーのインフルエンサー美容師として注目を浴び、そのデザインセンスやキャラクターに業界内外から注目を浴びる。2024年の5月1日にJe suis heureuse Etudeブランド代表へ。
平山 雅人(ひらやま まさと)
神奈川県出身。山野美容専門学校卒業後、有名メンズサロンを経てフリーランスとして活動後、Je suis heureuse Etudeへ参加。メンズヘアの技術を武器に美容師として活躍する傍らフォトグラファーとしても活動。ポートレート、ファッション、ビューティーなどのさまざまなジャンルに挑戦している。
MARINA
日本理容美容専門学校を卒業後、有名サロンを経て、JE SUIS HEUREUSEへ。ヘア・メイク・ネイルのトータルビューティで女性を美しくするプロフェッショナル。高校生のころは芸能活動や、某大手メーカーとコラボをしコスメブランドの立ち上げに関わるなど、その美的センスに支持を集める。2024年にJe suis heureuse Etudeへ参加。
ブランドビューティーサロンという独自のチーム体勢を通して、現在表参道・渋谷・明治神宮前エリアに8店舗展開。 店舗展開と共に、ヘアメイク業、メンバーのライフワークをサポートするマネジメントなどを行っている。https://www.jesuisheureuse.co.jp/
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。