HOT TOPICS | 2019.08.20
【女優 森田想 + 枝優花 監督 インタビュー】Youtube配信ドラマ『放課後ソーダ日和』が話題!
この夏注目を浴び、現在も大好評上映中の映画『少女邂逅』。そのアナザーストーリーとしてドラマ『放課後ソーダ日和』(全9話)が、Youtubeにて公開中! 今回、主演の女優・森田想さんと、監督・枝優花さんに作品の見どころやエピソードをはじめ、魅力溢れる2人のプライベートまで、たっぷりインタビューしてきました。
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映画『少女邂逅』のアナザーストーリー『放課後ソーダ日和』
Photo Kiruke
映画「少女邂逅」のアナザーストーリー「放課後ソーダ日和 」が、Youtubeにて配信中です! ”クリームソーダ”をテーマにした、淡くてどこか懐かしさを感じる女子高生3人の物語が、若い女性の間で話題になっています。
今回は、その『放課後ソーダ日和』で主人公サナを演じる女優の森田想さん、そして24歳の若さで監督を務める枝優花さんのお二人に作品の見どころ、撮影現場でのエピソードのほか、プライベートに至るまでたっぷりとインタビュー。仲の良さが伝わる2ショットにも注目です!
きっかけは『少女邂逅』のクリームソーダを飲むシーン
まずは枝監督から『放課後ソーダ日和』のあらすじを教えてください。
枝「帰宅部の女子高生3人が、あるきっかけで出会い”クリームソーダ”を通して、仲が深まったり、関係性が変わっていくお話です」
インスタグラムでも「#放課後ソーダ日和」のタグを付けた投稿が増えてきていますね!
枝「そうなんです! クリームソーダって東京だけでなく全国どこにでもありますし、さまざまな地方の方々から反響がありますね。今回の作品は、10代の女の子に観てもらえる作品を作れたらとの思いがありました。実際、若い世代の子から反響が多くて、とても嬉しいです!」
6月に公開された『少女邂逅』のスピンオフドラマでもある「放課後ソーダ日和」ですが、どういったきっかけで本作をつくることになったのでしょうか?
枝「今から1年ほど前に『少女邂逅』を1週間限定で上映した機会があって、その時に観てくれたお客さんから”クリームソーダ”を飲むシーンに対しての反響がすごく大きかったんです。制作した私たちがあまり意識していなかった反応だったので、驚いた反面、面白いねって話になったのがはじまりでした。」
森田さんは”あまりこの世代にいないルックス”
森田さんを主演に選ばれたのは、どういった理由だったのでしょうか?
枝「最初に森田さんと会った時に受けた印象が、”彼女の世代であまり見かけないルックスをしているなぁ”だったんです。なんだか、顔がおしゃれなんです(笑)。今時っぽい感じもするし、レトロな世界観にもハマるし、絶妙なラインの印象だったんです。それから去年の国際映画祭で、森田さん主演の映画を観て、すごく素朴な感じなのに妙な貫禄があるところに惹かれました(笑)」
なんだか、すごく分かるような気がします(笑)
枝「分かりますか!?(笑) その貫禄が彼女のどこから来ているのかは分からないんですけど、いろいろ考えている子なのかなと思わせるところも良くて。かと思えば同世代の子たちといる時は、すごくおバカなことやっているんです(笑)。きっと彼女なら主役3人の中心で、よいまとめ役となる存在になれるのではと感じたんです。実際、現場でもその期待通りの存在になってくれていました。」
聖地巡礼して欲しい!
作品の中で「クリームソーダ」が重要なキーワードになっていますが、枝さん自身にとってクリームソーダとは?
枝「私が育った場所は田舎で限られたお店しかなかったんです。そんな町で、家族とよく食事に行くお店でクリームソーダがあったんです。なので、私の中では流行り云々というよりも、小さな頃に感じた個人的な思いが大きいですね。飲み物や食べ物に限らず、音楽もそうだと思うのですが、その時過ごした時間が記憶として擦り込まれているじゃないですか”。これを食べたらあのことを思い出す”といったことが、面白いなと思うんです。なので、私にとってクリームソーダは、家族との思い出が詰まった特別な飲み物ですね。」
作品の舞台になった喫茶店へ実際に行かれている人も多いようですね。あえてお店の名前をすべて明かしているのも素敵だなと思いました。
枝「作品を観た人に”聖地巡礼”してほしいと思いながら作っていたので嬉しいです! 私自身も『孤独のグルメ』とかが大好きで「うわぁ、ここ行きたい!」と思ってリストアップするタイプなので(笑)。みんながお店に行きやすい夏休みのタイミングで配信できたのは良かったなと思っています。」
作品のインスピレーションはどんなところから得ることが多いのでしょうか?
枝「映画からインスピレーションを受けることもありますし、本当に色々ですね。私の場合いつもネタを探しているので、友だちのとりとめのない話を聞いて、そこからインスピレーションを得ることもあります。彼氏にフラれた話とか(笑)。あとはインスタグラムでもらったメッセージがきっかけの場合もあります。でも、基本は実際に足を運んで自分の目で何かを観るようにはしてます。」
今後、挑戦してみたいことはありますか?
枝「最近、結構なハイペースで作品を作っているので、少し”吸収する時間”を設けたいですね。来年に向けて長編映画も進めているので、吸収したことをまたそこに生かしていけたらと思います!」
回を重ねる度に仲を深めていく3人に注目して欲しい
森田さんに質問です。主人公・サナを演じるにあたり、意識したことはありますか?
森田「どの役でも、基本的に役作りはしないんですが、与えられた”台詞の語尾”だけはいつも気にしています。気持ち的に”ね”って言いたいのに”わ”って書いてあると、すごく歯がゆく感じるんです。でもこの作品では、そういった台詞が全然なくて。どの台詞も、いつも自分が友だちと会話しているようなテンポや返事の仕方だったので、意識することなく自然体で演じることができました。」
お気に入りのシーンや、注目して欲しいシーンはありますか?
森田「クリームソーダを飲むシーンは、毎話恒例になっているのでもちろん観て欲しいです。それ以外では、回を重ねるごとに3人がどんどん仲を深めていく姿に注目して欲しいです。高校生が主人公の話ですが、実は学校のシーンがほぼ無く、全部放課後のシーンなんです。喫茶店や公園にいる時の会話や言葉遣い、3人の関わり方といった部分から、いろいろなことを感じ取ってもらえたらと思っています。個人的なお気に入りシーンは、ムウ子(蒼波純)とタクロウ(福崎那由他)が喫茶店でクリームソーダを飲むシーン! 実際に二人とも緊張していて、それを端から観ていたのですが、もうたまらなく初々しかったです!(笑)」
作品中では徐々に仲を深めていく3人ですが、実際はどのような関係性はだったのでしょうか?
森田「ムウ子役の蒼波純さんとは、以前に共演したことがあって、モモ役の田中芽衣さんとは元々プライベートでも遊ぶ関係です。恐らく私以外の2人は今回が初めての共演だったと思います。私と田中芽衣さんは基本的にハイテンションでトークが止まらないタイプです(笑)。蒼波さんは比較的おとなしい性格の子なので、最初はなんだか”申し訳ないな”とも思っていたんですが、途中から蒼波さんもたくさん話してくれるようになって……。結局、みんな打ち解けたので、それがすごく嬉しかったです。その意味では劇中の3人と同じだったなと思います。」
作品中では喫茶店で過ごすことの多い放課後でしたが、森田さんの学生時代の放課後はどうでしたか?
森田「基本的には、ずっと騒いでました(笑)。当時”タピオカ”が流行っていたので、学校終わったらすぐ、スタバかタピオカでしたね。特に何をするわけでもないんですが、友だちとずっと同じようなことばっかり話してました。でも、今も昔もそうやって友だちと過ごす時間が一番好きですね」
お仕事で忙しい日々かと思いますが、普段美容に関して気をつかっていることはありますか?
森田「ニキビができやすいので、化粧水と乳液はしっかりするようにしています。でも食生活とかは特に意識していないです(笑)。あとは、高校を卒業してからメイクをするようになったので、最近はメイクを頑張っていますね。元々リップは好きだったんですが、肌作りもきちんとするようになりました。最近は、韓国コスメが安くていいなって思うので、よく集めています。」
読者へ2人からメッセージを!
森田「私自身もこの映画をきっかけに喫茶店の魅力に気付かされたので、まずは作品を観て喫茶店に行って欲しいです。そして、できればクリームソーダを頼んでいただきたいですね(笑)。人がたくさんいるようなオシャレカフェではできない話が、喫茶店ではできると思います。作品自体は1話1話が短いですし、Youtubeでいつでも観ることができるので、仕事や何かの合間にゆっくり観ていただけたら嬉しいです!」
枝「以前、10代の女の子から頂いた「アナログな時代を知らないんですけど、大人の方から昔の話を聞くと、私はアナログ時代に戻ってみたいです」というメッセージがすごく印象に残っていて。確かに世の中は便利になったけれど、色々な情報が入りすぎて、みんなとても疲れているように見えたんです。SNSをやることが現実世界を大切にしていない訳ではないですが、一度携帯をオフにして目の前の人と向き合う時間も大切だなって思っています。だから、クリームソーダという、ある意味インスタ映えするアイテムをきっかけに、喫茶店というアナログな世界を知ってもらえたらとの思いもあります。この作品をきっかけに、高校時代の友だちを誘って喫茶店に行ってもらえたらすごく嬉しいです!」
Youtubeドラマ『放課後ソーダ日和』
世界一美しい飲み物 【クリームソーダ】を求めて、いくつもの純喫茶を駆け巡る!放課後に始まる、少女たちだけの小さな冒険、いまこの瞬間の物語。海外からも注目を集める枝優花監督の話題の映画『少女邂逅』と不思議な連動を描きながら贈るオリジナル・ストーリー。
◼監督/脚本:枝優花
◼出演:森田想、田中芽衣、蒼波純、福崎那由他、保柴萌香、モトーラ世理奈 ほか
プロフィール
森田想(もりた・こころ)
2000年生まれ。東京都出身。女優。映画『アイスと雨音』での主演をはじめ、さまざまな映画、CMで活躍中。『放課後ソーダ日和』では主人公・サナを演じる。
公式サイト http://sticker-inc.com/talent/kokoro_morita.php
公式Twitter https://twitter.com/kokoromorita
枝 優花(えだ・ゆうか)
1994年生まれ。群馬県出身。映画監督・写真家。大学生時代には監督作『さよならスピカ』(2013年)で早稲田映画祭り観客賞・審査員特別賞を受賞。翌年『美味しく、腐る。』で観客賞に選ばれる。大学時代から映画の現場へ従事し、スチール撮影やMV撮影など活動は多岐にわたる。2018年6月に公開された映画『少女邂逅』は、香港国際映画祭や上海国際映画祭の正式招待作品に選出されるなど、日本のみならず海外でも話題に。
miwo tsuji
ライター / 編集。1991年東京生まれ。煙草も珈琲も嗜まないわりに、純喫茶ばっかり行ってる人です。セミが苦手です。