どのヘアスタイルもパーフェクト美容師！ COA代表・小西恭平スタイリスト図鑑！【前編】

小西恭平さんってこんな人！

COA 代表

小西恭平　こにし　きょうへい

東京都出身。都内有名サロンを経て、2021年に170坪のサロンCOAを銀座にオープン。現在3店舗まで拡大。レイヤーカットなど技術力の高さに定評があり、年間個人売り上げ1億2000万、常に2ヶ月先まで予約が埋まる。サロンワークのみならず、雑誌撮影、メディア出演、セミナー講師など多方面で活動中。Instagramのフォロワーは54.3万強、2023年カミカリスマカット部門三つ星受賞、「令和のレイヤー完全攻略本」（COA /著）はたちまち重版になるなど、注目のカリスマ。

カリスマになるまでの、知られざる過去の挫折とは！？

ー取材の前日、日本の美のカリスマを選出する『カミカリスマ』にて三つ星を受賞されていましたね。おめでとうございます！　率直な心境をお聞かせください！

まさか三つ星をいただけると思っていなかったので、心からびっくりしています！　一昨年はGreaty、昨年は一つ星を受賞して、そこからジャンプアップして三つ星になるとは…すごいサプライズでした。

僕はこれまでSNS美容師として注目していただいてましたが、今回の受賞で美容師としてきちんと認めてもらえたので、すごく嬉しかったです。実は三つ星になるまでSNSには投稿しないと決めていました。一番良い報告を大切な人たちにしたかったので、その報告ができて嬉しいです。

ー周りからの反響はいかがですか？

家族やお客さま、同業者の方などものすごい数のお祝いメッセージをいただきました。自分が大事にしている方々からの激励にグッときましたね。良いことがあると必ず母に伝えていますが、とても喜んでくれました。女手一つで育ててくれた母には散々心配をかけましたので、恩返しできてよかったです。

ー心配をかけたとは…今のご活躍から想像がつきません。

小学生時代はかくれんぼをしてたら僕を置いてみんなが帰ってしまうなど、ハブられた経験が何度かありました。勉強に関しては、必要性がないと感じると授業に身が入らなくて、通信簿は「もう少し」がズラッと並んでましたね。

そんなときに小学5年生でロールプレイングゲームにハマって、ゲーム三昧の日々。性格的に夢中になったものを極めたくなるんですよね。中学は、一年のうちに半分ほどの出席になり、高校は半年で退学…。母を何度も怒らせ、本気で泣かせました。退学したことで「こんな人生では、ダメだ！」と本気で反省し、ゲームをやめました。人生で一番苦しい時期でしたね。

美容師になりたいと思ったのは、中学のころです。昔から母に髪を切ってもらうのが好きで、自分もお道具箱からハサミを取り出して、兄やと友達の髪を切るのが好きだったんです。夢に向かって再スタートを切るために通信制の高校へ通い直し、美容学校へ進学しました。

挫折しても諦めずに行動したら、未来は拓ける！

一念発起し、美容の道へ進まれた小西さん。学生時代はいかがでしたか？

ずっと引きこもっていたので、とにかく人付き合いが苦手でした。喋るのも下手だし、見た目にも自信がなくて、周りがおしゃれでキラキラして見えましたね。

技術を磨くのは好きだったので、コンテストに何度も挑戦しました。ゲームからインスピレーションを受けた作品で賞をいただき、そこから出場したコンテストで立て続けに優勝したんですよ。すると、周囲からの見られ方が変わり、僕に少しずつ興味を持ってもらえるようになったんです。結果を出すと認めてもらえたり印象が変わるのが楽しくて、人に必要とされることの喜びを知りました。

ー美容師になってからは、いかがでしたか？

学生時代の活躍をサロン側も知っていたので期待されていましたが、カリキュラムがなかなか進まなかったんです。これまでで頑張ってきたことはなんだったんだろう…と感じてしまうほど自信をなくしましたね。けどここで逃げたら高校時代の自分に戻ってしまう！と、気持ちを奮い立たせてました。

半年が過ぎたころシャンプーを合格し、そこから休みの日や営業時間後にカットをしまくる日々。当時のマイルールは「自分で鍵を開けて、閉めるまでやる」。

朝練して、営業した後、夜も最後まで練習するのがルーティーンでした。休みの日もモデルハントをして同じように練習していましたね。努力が実を結びカリキュラムが一気に進んで、同期を抜いて最速でデビュー出来ました。

ー並々ならぬ努力ですね！　デビューしてからは、順調でしたか？

デビューして2年くらいは、売上30〜50万を行ったり来たり。なんでこんなに練習しているのに、お客さまが増えないんだろう…売上が伸び悩んでいたころに、美容学校で同級生だったCOAの代表・青木大地と再会したんです。青木はSNSが流行り出す前から注力し人気美容師になっていたので、ノウハウを教えてもらったんですよ。すると、とんとん拍子に軌道に乗っていきました。

青木と出会って僕の美容人生が変わったように、起きること全てに意味があるんですよね。小学生のころにハブられた経験があるから、人に優しくすることの大切さを学びましたし、ロールプレイングゲームを極めたことが、SNSを攻略するヒントになったり。高校を退学して、1年ずれて再スタートを切ったから青木と専門学校で出会えました。挫折しても諦めず行動したから、意味のある人生にしてこれている気がします。

僕ディズニーランドが好きなんですよ。子供のころは毎年3回ほど行っていて、朝から晩まで働いてる母と丸1日一緒に居ることが出来た特別な思い出の場所です。生みの親ウォルトディズニーの「夢を追う勇気さえあれば、必ず叶う」という名言は、すごく影響を受けましたね。人付き合いが苦手だった僕は、試練も多い下積み時代でしたが、夢を追う気持ちをわずれずに、諦めずに行動して今があります。

ー輝かしい功績を得た小西さんだからこその説得力がありますね。

ありがとうございます。これからも壁にぶち当たると思いますが、その分だけ成長できると思って行動していきたいですね。

叶えた瞬間に次の目標が湧き出る。夢と達成を繰り返して駆け上がる！

ーSNSで一気に人気美容師として駆け上がった小西さん。改めて小西さんにとってSNSとは？

名刺代わりであり、なくてはならないパートナーです。ポケモンに例えると、サトシはピカチュウがいることで強くなるように、僕はSNSを武器にすることで、美容師として強くなりました。

ー美容師としての手応えはいつ感じましたか？

それがまだ、確かな手応えを感じたことないんです。前社で歴代最高売上を達成したときや、Instagramのフォロワー数が美容師で1位になるなど、その節々で目標を達成してきたのですが、叶えた瞬間に次の目標が出てきます。そんなふうにして、目標と達成を繰り返しながら一生過ごしそうですね。お客さまやスタッフ・家族の笑顔を見たときは、１番のやりがいを感じます。

ー周りの人をすごく大切にしているんですね。お客さまとスタッフさんそれぞれと接するときに大切にしてることは？

お客さまに対しては、常に初心にかえることを大切にしています。1日25名ほど担当していて、ありがたいことにすごく忙しい毎日ですが、どんなに忙しくても感謝の思いを忘れないように、自分に言い聞かせています。

お客さまを大切にできない美容師に、スタッフもついてきません。目の前にいるお客さまを喜ばせる背中を、後輩に見せたいと思っています。COAは一人のお客さまをきちんとおもてなしできるよう、無理な予約を取らないようにしているんですよ。

スタッフには、常に余裕を持って接するように心がけています。もし営業中にハプニングが起きても、余裕があれば感情的にならずに対処できます。自分がやられて嫌なことはスタッフにもしたくありませんから。誰に対しても「ありがとう」と「ごめんなさい」を伝えることを大事にしてますね。

＞後編へ続く