どのヘアスタイルもパーフェクト美容師！ COA代表・小西恭平スタイリスト図鑑！【後編】

小西流、ヘアスタイルの極意とは？

ー小西さんのヘアスタイルのこだわりは？

顔まわりを菱形にして、全体のラインをA型することです。自分自身がコンプレックスの塊だったので、お客さまのコンプレックスに寄り添って、骨格や髪質を分析しながら、似合せています。

このリフトレイヤーは僕の代名詞とも言えるスタイル。リフトレイヤーとはリフトアップされて小顔効果のあるレイヤースタイルのこと。顔まわりに落ちる髪でフェイスラインが引き締まったり、小顔に見せる効果があり、不動の人気を誇るレイヤースタイルです。

顔まわりはポイントでレイヤーを入れて毛先の動きを楽しめるようにし、全体的にはナチュラルな印象にしています。ヘアカラーはグレージュでまろやかで柔らかい質感を出しました。

万人受けするスタイルを得意としていますすが、クリエイティブ寄りの作品も好きです。上の写真ウルフヘアは、すごく反響がありますね。このモデルさんは元々ハイトーンだったんですけど、ガラッと印象を変えようという話になり、ブラックカラーへ。モデルさんの顔立ちを見ながら全体のフォルムやレイヤーの入れ方を計算しています。作り込みすぎないナチュラルさも残しつつ無造作感のある雰囲気にしたいと思い、毛先を点で摘むエアーカットカットを施しています。

ーどの作品も写真に映るモデルさんの表情がイキイキしていますね。撮影時に大切にしていることは？

モデルさん自身の好きな角度を聞いて、その場を和ませながらお顔が緩んでくる瞬間に撮影しています。緊張をさせないよう和やかなムードを心がけていますね。

初心にかえることができた、とある高校生のお客さまとの出会い。

ーお客さまはどんな方がいらっしゃいますか？

年齢層も幅広くデザインもオールジャンル担当しています。メインは女性のお客さまですが、メンズの方も2〜3割ほどいらっしゃるんですよ！　ありがたいことにアイドルやモデル、女優さんなど有名な方もお越しいただいてます。そのためフェードカットからロングヘア、王道のモテ系からクリエイティブ寄りのスタイルまで幅広く対応してますね。

顧客の方が多いですが、新規も3割ほど担当しているんですよ。さまざまな方と接しているおかげで、人付き合いが苦手だった僕も、今ではお客さまに合わせて対応を変えるなど接客を得意としています。といっても、駆け出しのころはクレームもたくさんもらいました。

一日に1人か2人担当していた美容師がSNSで一気にブレイクして、いきなり30名を対応することになり、技術も接客もボロボロでしたね。売上が立つようになってきてからは、お金に目が眩んでいた時期もありました。けど、一人の高校生のお客さまとの出会いが、目を覚ますきっかけになりましたね。

ーその高校生のお客さまとは、どんなことがあったんですか？

その日は特に忙しくて、遠方からいらっしゃったのにも関わらず、今振り返ると営業をこなしている感じになっていたんですね。それなのにお客さまは「この日のために頑張ってお金を貯めて、小西さんに切ってもらえてよかったです」と喜んでくださって。「このままのスタンスではダメだ！」と初心に戻り、技術や接客を一度見つめ直して、美容師としての本質を磨こうと考えが変わりました。

それからの6年間、月900〜1000万をアベレージで売り上げていますが、お客さまにかける想いや向き合う時間を大切にするために1日約25人を担当させてただくのがキャパシティーだと悟りました。

ー小西さんの誠実な姿勢は、取材していてもすごく伝わってきます。

僕は、いろんな方に良い体験をしてもらいたいので、ユニクロのような人になりたいんですよね。磨いてきた接客や技術をみなさんに公平に知っていただきたいので、僕は前社から料金がずっと一緒なんです。学生さんのようにみんなが自由にお金を使えるわけではないですし、裕福なわけではない。技術や経験値に合わせて料金を上げるのが定説ですが、僕はその当たり前を塗り替えたいと思ってます。

それぞれの持論を持ち、技術を磨き上げた最強スタイリスト集団・COAの強さ

ーさまざまな方面で注目を浴びているCOAさん。その魅力は？

サロンのコンセプトでもあるのですが、とにかくスタッフみんなとても仲が良いです！　注目していただけるのは、常に新しいことをどんどん仕掛けているからですね。１店舗目から170坪の大型サロンで出したり、成果をあげたらしっかり給与に還元される仕組みなど、夢と希望と可能性を秘めているサロンです。スタッフたちに良い人生を歩んでもらえるように挑戦し続けたいですね。現在65名在籍してますが、来年は10名新卒が入る予定なので、再来年は100人くらいになってるかもしれません。

ー代表である小西さんと青木さんのお二人は特別な絆を感じます。

青木から「恭平じゃないと考えられない！」と声をかけてもらって経営者としての道をスタートしました。何の肩書きもない学生時代に出会えた二人だからこそ、人としての尊敬や信頼関係も深いですね。僕はいつまでも技術者でありたいので、その夢を支えてくれているのも青木です。経営に関することを青木が率先して舵を切ってくれています。僕が好きなことをができているのは、青木大地のおかげです！　一緒にやってることで、お互いの能力が光る最強のパートナーです。

ー最後に、今後の動きや展望をお聞かせください。

昨年、COAの本を出版したのですが、すごく評判が良くて全国でセミナーも開催しています。COAのメンバーはそれぞれ持論を持って技術を磨きあげた一流のスタイリストが集まっています。いろんな技術や感性や知識を得られる構成になっていて、初版は即完売したほど好評で嬉しい限りですね。

またサイネージなど広告にも力を入れていく予定です。COAはスタッフの売上を自分の給与に還元できるようにしているため、プロダクトや広告、出版やセミナーなど美容室事業以外のところで、会社の資金を上げていく取り組みをしています。その他、新店舗を出す予定もありますし、今後は日韓の仕事など海外進出を増やしていくなど…やることが目白押し！　COAの活動を通してよりもっと広く深くサロンを認知していただきたいですね。

現状に満足したら衰退するので、うまくいっているときこそ正念場。プレッシャーをバネにして、これからも挑戦していきます！

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