人気サロンの“らしさ”を紐解く! 堀江昌樹×米澤香央里の新鋭クリエイティブサロンHank.に迫る【前編】
常に業界をリードする堀江昌樹さんと米澤香央里さんがタッグを組み、2024年4月に誕生したHank.。クリエイティブに定評のあるお二人の新生サロンはオープン前から業界内外で注目され、圧倒的な存在感を放っています。今回はそんなHank.が誕生した背景や魅力にフォーカス!
インタビューは前後編の2本立てです。前編では、Hank.が誕生した経緯やサロンのコンセプトを掘り下げます! ぜひ最後までご覧ください。
SPECIAL CONTENTS
2024.07.25
Hank.インタビューメンバー紹介
Hank.代表
堀江 昌樹 (ほりえ まさき)
ル・トーア東亜美容専門学校を卒業後、新卒でapishへ入社。早くから頭角を著し、サロンのクリエイティブディレクターを担いながらJENOの代表へ。2023年12月に独立し、2024年4月3日Hank.を立ち上げる。ナチュラル・シンプルなスタイルからモードなクリエイティブスタイルまで幅のあるデザイン力で雑誌、セミナー、ヘアショーなどマルチに活動。カミカリスマ二つ星、JHA、THAなど有名コンテストでの受賞歴多数。
Hank. Artdirector
米澤 香央里 (よねざわ かおり)
千葉県出身。日本美容専門学校卒、資生堂SABFA卒。都内3店舗、ヘアメイクアシスタントを経て、Hank.立ち上げに参加。 女性像をトータルバランスで考えるデザインに定評があり、業界内外で注目される女性美容師。業界誌、アパレルLOOK、セミナー、写真展、アクセサリーブランドを立ち上げるなど幅広いフィールドで活躍。
「もっと売れたい」。そう声をかけてから、全てがスタートした
ー 美容業界をリードするお二人。そもそもHank.を立ち上げることになった経緯は?
堀江昌樹(以下、堀江):Hank.を立ち上げる前は、apishブランドの一つJENOの代表としてお店を任せてもらっていました。40歳を目前に今後のことを考えるようになった最中、ちょうどコロナ禍になりまして。
自分は代表とはいえ雇われてる身でしたので、何かあったら会社が守ってくれます。しかし、経営者はそうもいきません。先の見えない状況のなか周りの経営者さんたちは、リスクを背負って発信や行動をしていて。
危機に直面したことでより会社に対する覚悟や愛が強まり、みなさんレベルアップされているように感じました。その姿を見て、自分の薄っぺらさに気づいてしまったといいますか…。同じ土俵に立たないと培えないことあると痛感したんです。
堀江:そんなことを感じながら今後の10年を考えてみて、先が見えなくて不安でも新しいことに挑戦しようと腹を括りました。ワクワクする未来に一歩足を踏み入ようと思ったことが、独立を考えるようになった最初のきっかけです。
ただ、長年勤めたサロンですので会社やスタッフへの愛も強く、決心するまでとても悩みました。その時期に、米澤さんにお会いしたんですよね。
米澤香央里(以下、米澤):SNSを通じてお互いを知ってはいたのですが、初めて会ったのが2年前のヘアショー。同じステージに出た後、日が経たないうちに次の仕事もまた一緒になって。
堀江:審査員として同じ現場で再会しました。仕事が終わった後、ケータイの機種変をしようと近くのお店に行こうとしたら、米澤さんが追いかけてきて。
米澤:堀江さんと会える機会はしばらくないと思って、お店までの道中が話すチャンスだ! と追いかけました。「売れたいです」って相談したんですよね。
堀江:充分活躍されているのに、現状に満足せずに上を目指したい…ストイックな人だなと印象に残ってます。たしか僕が20代の頃、媒体へ売り込みに行っていた話なんかをして。
米澤:業界で誰もが知る堀江さんレベルの方でも、売り込みに行くんだと衝撃的でした。私も、まだまだやれることがあるな、と。
もっとお話ししたいなと思っていた矢先「今度、仲のいい美容師さんを交えてご飯行きましょう」となり、CIECA.の代表・野口和宏さんと3人で毎月交流していました。
その会では、それぞれの美容に関する考えや展望だったり仕事に関していろんな意見が飛び交ってましたね。
堀江:何度目かの飲み会のときに、米澤さんが冗談半分で「独立するなら、雇ってくださいよ〜。」と言ったんですけど、覚えてます?!
米澤:そんなこと、言いましたっけ!?
堀江:(笑)。その日は冗談として受け止めたんですが、米澤さんと一緒にできたら心強いなと、改めて場を設けて声をかけたんです。
というのもサロンの代表をして感じたのは、トップが表に出ながら経営するよりも、クリエイティブを担当する人がいて、僕が経営に重きを置いた方がうまくいくと考えていて。独立するなら表舞台でデザインを創ってくれる人がいてほしいと考えていたら、米澤さんしかいないと。そう思ってから、美容への想いや、未来への可能性について語るようになりました。
米澤:私は立ち上げから参加したサロンにいて、やりたいことを自由にやらせてもらっていたので、辞めようと思った事はなかったのですが、もっと表現できる場所が欲しいと感じていました。
そんな私に「米澤さんの可能性を広げ、美容人生を豊かにします!」と言っていただいたのが、最終的な決め手になりました。こんなに直球で必要だと伝えてくださる方がいるんだなと。
堀江:僕は美容師を20年ほどやってきて、やりたい仕事をほぼ全部やらせてもらっています。次は独立する以上、自分のことだけでなく米澤さんのやりたいことを全力でサポートして、どんどん輝いてほしいと思ってそう伝えました。
全ての方に感謝を捧げる。人とのご縁を深く大切にしたい。
ー 一流美容師のお二人がタッグを組んで誕生したHank.。名前の由来は?
米澤:お互い候補を出してリストアップしたのですが、堀江さんが二つ目に挙げたのが『Hank.』。実は最初ちょっと強い印象があり、私はピンときていませんでした。
意味を検索してみると、hankは単語だと“結束”、I hank you は“感謝”、hank you だと “ありがとう”。言葉の繋げ方で意味合いが変わるんだと、一気に興味が湧いて。この言葉の意味のように、関わる全ての方に感謝を捧げ、人とのご縁を深く大切にする場所にしようと、Hank.を採用しました。
堀江:ロゴの上にある並々のマークは糸を塗った後をイメージしています。僕は、エッジの効いたコンパクトでストレートラインのヘアスタイル、米澤さんは動きのある柔らかいスタイルを得意としています。ロゴデザイナーさんのご提案で、直線と曲線をイメージしたHank.のシンボルマークが生まれました。
ー 一緒に働いてみてわかった、お互いのリスペクトポイントは?
堀江:仕事に向き合う姿勢が、すごい! 撮影に向けての準備に余念がなく、全力で向き合うので仕事のクオリティーが高く結果もついてきます。
それとお客さまからの支持も圧倒的! 独立準備をしているときに、お互いの売り上げ予想や客数を把握していましたけど、実際働いてみてお客さまとの絶妙な距離感で。その居心地の良さにコアなファンがめちゃくちゃいるんですよ。
妥協せずにやってきた米澤さんだから、美容業界でトップクラスにお客さまがついているんだなと。いろんな美容師さんとお会いした中で、一緒に働いたらおもしろいと思ったのは米澤さんがはじめて。唯一無二の存在です。
ー 編集界隈でも、米澤さんのファンはとっても多いです。米澤さんから見て堀江さんの魅力は?
米澤:有言実行するスピード感ですね。やりたいことを包み隠さず堀江さんに伝えたことがあったんですが「全部やりましょう」と言って、その後の行動力がとてつもなく速い! 私も即実行タイプだと思っていましたが、それ以上に速くてびっくりしました。熱があるうちにがんがん動くんですよ。
去年は、Hank.のために撮影をたくさんして、フォトグラファーさんなどクリエイティブな方々にすぐ声をかけて撮影準備を整えてくれました。オープンしてからこの数ヶ月間で業界誌3本・セミナーが6本を担当させていただき、やりたいことがものすごいスピードで叶っています。
米澤:隣で働いていると、堀江さんは周囲から人望が厚くて大切にされている方だな感じます。どの方にお会いしても「堀江さんは本当にいいやつだから、あいつをよろしくね」と口を揃えておっしゃるんです。すごく愛されてる美容師さんだなと。それも堀江さんが周りを想って行動されているからだなと、同じサロンで働くようになって、より深く感じています。
堀江 昌樹(ほりえ まさき)
ル・トーア東亜美容専門学校を卒業後、新卒でapishへ入社。早くから頭角を著し、サロンのクリエイティブディレクターを担いながらJENOの代表へ。2023年12月に独立し、2024年4月3日Hank.を立ち上げる。ナチュラル・シンプルなスタイルからモードなクリエイティブスタイルまで幅のあるデザイン力で雑誌、セミナー、ヘアショーなどマルチに活動。カミカリスマ二つ星、JHA、THAなど有名コンテストでの受賞歴多数。
米澤 香央里(よねざわ かおり)
千葉県出身。日本美容専門学校卒、資生堂SABFA卒。都内3店舗、ヘアメイクアシスタントを経て、Hank.立ち上げに参加。女性像をトータルバランスで考えるデザインに定評があり、業界内外で注目される女性美容師。業界誌、アパレルLOOK、セミナー、写真展、アクセサリーブランドを立ち上げるなど幅広いフィールドで活躍。
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。