どのヘアスタイルもパーフェクト美容師! 松浦裕哉スタイリスト図鑑!【前編】
表参道・銀座の有名サロンでキャリアを積み、湘南へ拠点を移し2020年に独立。鵠沼にて『LINOA』『NEON』の2店舗を構え、その代表をつとめる松浦裕哉さん。「小顔カット」理論を武器に、お客さまや同業者から常に注目されている人気美容師です。今回は松浦さんに、これまでのキャリアやヘアデザインへの思いを前後編でお届け! 前編は、美容師として大切にしているポリシーやサロンの強みをお伺いしました。ぜひ最後までご覧ください!
SPECIAL CONTENTS
2024.08.14
松浦裕哉さんってこんな人
LINOA / NEON代表
松浦 裕哉(まつうら ゆうや)
山口県出身。山口理容美容専修学校卒業。都内有名店にて店長・ディレクターを経て、湘南エリアへ拠点を移す。有名店の代表・ディレクターを経験後、独立。2020年4月にLINOAをオープン。独自の小顔理論を確立し、幅広い層の女性からの支持を集める。確固たる技術力で業界誌・一般誌の撮影や、代表としての店舗運営や人材育成が注目されてセミナー講師としても活躍中。2022年11月に2店舗目となるNEONをオープン。
小さな成功体験を重ねる機会を作り、美容師としての飛躍をサポートしたい
ー 2020年4月にオープンしたLINOA。コロナ禍でありながら一年半後に2店舗目NEONを出店した松浦さん。あらためてLINOA・NEONの強みは何でしょう?
LINOA/NEONがある湘南・鵠沼エリアは活気のある商店街があり、ローカルな人が愛してやまない街。昔ながらのお店が立ち並ぶ中で最近はオシャレな店舗も増えています。
生活に根付いた商店街の一角に僕たちもサロンを構えていますから、地域密着型寄りのお店作りを心がけています。幅広い年齢層やパーソナリティーに合わせて立ち振る舞いや接客・技術など、美容師としての根本を大切にし、地元の方に愛されるサロンになれるよう努めていますね。
また、スタッフ同士の仲がよくお店の雰囲気がいいのも強みです。やるときは全員揃って本気でやるんですよ。例えば年末に向けての目標への意識づけや、毎年行う周年パーティーの企画運営など、やるぞ!ってときのパワーはすごいですね。
LINOA・NEONを選んでくれたスタッフには、サロンや湘南で働く意味を見出してほしいです。そのためにも仕事とプライベートのメリハリを大切にしています。
ー スタッフの仲を深めるために、どんなことをされていますか?
同じ釜の飯を食うじゃないですけど、美容以外でも同じ時間を共にすることを大事にしています。毎日のストレッチや筋トレ、週一回のランニング、月一回の映画鑑賞会や打ち上げ、社員旅行など、みんなで楽しむ環境を用意してコミュニケーションを大切にしています。
時代的にはプライベートを邪魔しないようにする風潮がありますので、臨機応変に合わせる必要もありますが、人間関係の築き方はどの時代でも変わらないはず。
特にSNS世代は、オフラインで人と話すことや自己表現に苦手意識を持つ人もいるので、仕事でうまくいかないこともあると思います。仕事以外でも一緒の時間を過ごすことで素が出せたり、つまづいたときに周りが心身のサポートなどできるかなと。スタッフの絆を築くことでそれぞれの心の支えになったり、みんなで一緒に考えてみる機会が増えていいですね。
筋トレやランニングなどを取り入れているのは、もう一つ理由があります。それは短いスパンで成功体験を得られるからです。できなかったことができるようになり自分が前に進んでいる感覚は、より成長していこうと行動するための糧になるんですよね。
美容師の仕事は、毎日レッスンしても成長の速度は月単位で見えてくるもの。接客や技術が急に上手くなることはないからこそ、筋トレや走ることで毎週のように変化が出ることでモチベーションを上げ、仕事への活力に繋げています。
実際、最初は1㎞7分かかっていたのが今は5分40秒くらいで走るスタッフもいるんですよ! 壁を乗り越えながらみんなで小さな成長を体験できるのは貴重な経験だなと感じますね。同じ目標に向かうことでチームプレーも強化したように感じます。
何事も本気で向き合って、それができたときの喜びは大きいものです。そんな感覚があると少し時間がかかったとしても技術や接客を身につけようと努力しますし、それが結果につながったときの幸せを本人たちが一番理解しています。その士気を高めるのが僕の役割ですね。
自分に一番失望した時期が、美容人生のターニングポイント
− 独自の小顔理論を確立し、お客さまから絶大な人気を誇る松浦さん。特にイチオシのヘアスタイルは?
僕は髪質や毛量、骨格などを考慮してお客さまの魅力を最大限引き出すスタイルを心がけています。このヘアは、モデルさんが持つ柔らかさや優しい表情をポイントにしたくせ毛風ミディアム。周りからも反響があり、僕もお気に入りのスタイルです。
モデルさんのふとした瞬間の仕草やカワイイと思った表情を撮影で引き出すことを大切にしてます。全体的にはナチュラルですがオン眉の前髪でオシャレ度をアップ! カラーはアッシュブラウンで柔らかさと透明感を演出しています。
日常では真正面より横顔を見られることも多いので、さまざまな角度を計算しながらヘアのバランスを大切にしてます。このボブヘアも顔周りのカットで小顔効果を出しながら、無造作なウェーブとシースルーカラーで程よい抜け感と女性らしさを出しています。
− どのヘアも上品で女性らしさが引き立ってますね。松浦さんの美容師としてのポリシーは?
お客さまに対してはもちろん、自分の成長に関して100%本気でやることです。美容師になって20年がたちますが、下積み時代からずっと心がけていますね。この信念がより大切だと思ったのは、銀座の有名サロンから湘南へ環境を移したときです。
それまでは雑誌の撮影やイベントなど表舞台に立つ機会に恵まれて、集客に困ったことがありませんでした。ただ湘南に来たばかりのころは、予想以上にお客さまがいらっしゃらなくて…。美容人生で一番、自分に失望した時期ですね。
そのときに一度、自分を見直す時間がたくさんできたのが結果的によかったように思います。 ビラ配りやポスティングなど泥臭いこともしましたし、SNSの発信の仕方や技術を見直しました。それにあらためて、一人ひとりのお客さまがどれだけ大切なのかを感じましたね。自分が作り上げてきた経験や技術プラス、100%で美容とお客さまに向き合うスタンスを磨けたあのころが、美容師としてのターニングポイントです。
ー 後編は、松浦さんの技術へのこだわりや経営に関する思い、今後の展望にフォーカス! お楽しみに!
松浦 裕哉(まつうら ゆうや)
山口県出身。山口理容美容専修学校卒業。都内有名店にて店長・ディレクターを経て、湘南エリアへ拠点を移す。有名店の代表・ディレクターを経験後、独立。2020年4月にLINOAをオープン。独自の小顔理論を確立し、幅広い層の女性からの支持を集める。確固たる技術力で業界誌・一般誌の撮影や、代表としての店舗運営や人材育成が注目されてセミナー講師としても活躍中。2022年11月に2店舗目となるNEONをオープン。
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。