今注目のヘアデザインを生み出す、あの人にフォーカス!bangsイチオシ☆スタイリストvol.03【コジマ ダイスケの世界】
bangs編集部がInstagramで目を止めるスタイリストさんに突撃取材!
ヘアスタイルはもちろん、洗練されたファッションやメイクで唯一無二の世界観をつくるクリエイティブ美容師さんをご紹介します。
第3回目は、表参道と辻堂の2拠点で、美容師さんにも支持されるヘアデザインを提案しているコジマダイスケさんです。最新のヘアスタイルとともに、コジマダイスケさんの頭の中をのぞいてみましょう。
SPECIAL CONTENTS
2021.12.08
コジマダイスケさんってどんな人?
僕は神奈川県相模原市出身です。美容専門学校を卒業後に、表参道のヘアサロンに入社しました。5年ほど働いて、同じく表参道のeverに転職し、子供が産まれたタイミングで平塚に引っ越しています。妻が美容師で平塚出身だからです。
子育てのことを考えたりして、長い目でみたらこちらで暮らしたほうがいいのかなと思い、平塚の隣駅、辻堂にあるサロンRinoShoresで働くことにしました。ただ、everを辞めたわけではありません。東京のお客さまは今もeverにこられます。撮影も、everのスペースを借りてすることが多いですし、表参道と辻堂を行き来していますね。
人気サロンsikiの磯田基徳さんと伊藤竜さん、jurkの沢井卓也さんをリスペクトしているので、オンラインサロンで撮影やカラーを学んでいるところです。Instagramで紹介しているカラーには、オンラインサロンで学んだ成果が少しは出ていると思います。まだまだ自信がないのですが、僕のInstagramをbangsさんが発掘してくださったそうで、大変光栄です。
美容師さんにリピートしてもらえたときは嬉しい
デザインカラーを推すようになってから、美容師にお客さまとしてきていただけるようになりました。僕はそこまで自分に自信があるタイプではないので、やっぱり同業者の方は少し緊張してしまいます。年代的には20代、または家庭と仕事を両立している女性美容師さんが多いです。リピートしてもらえたときは嬉しいですね。
また、コロナ禍で都内から引っ越してきた方も多いと感じています。以前よりも表参道や渋谷界隈で髪を切っていた人が、湘南エリアにも増えてきたのかなと。おしゃれなお客さまがとても増えましたね。
作品撮影をするときは、モデルさんの雰囲気やつくりたいヘアスタイルにあう服を選ぶところから始めます。大体、1回の撮影で7着か8着は用意しますね。妻がファッション好きなので、家から持参することが多いです。そして、服を起点にしてヘアを考えるというやり方ですね。
ヘアデザインはシンプルものが好きです。凝ったデザインをするよりは、その人だけの魅力を引き出すものをつくりたいと考えています。
「ペールグリーン」のヘアを載せたらお客さまの予約が増えた!
ペールグリーンにトライしたきっかけは、妻が「グリーンにしたい」と言ったことだったんですよ。実際にやってみて、それをInstagramで紹介してみたら、お客さまのリアクションがとても大きくて。
こちらはお客さまの作品なんですが、このペールグリーンの作品を載せたら、さらに予約が増えました。「グリーンにしたいお客さまがこんなにたくさんいるんだ」と気づかされた作品です。
工夫した点は、あえて根元は染めずに黒を残したことですね。こうすると馴染みやすいんですよ。個人的な感覚なんですけれど、根元から全てグリーンにするとちょっとリアルじゃないというか、アニメっぽい雰囲気になってしまうかな、と思いまして。ちょっとグラデーションにしたほうがおしゃれだと思ってやってみました。
天気が悪かったのであえてヘアを崩してみた
セットアップの衣装にしたこともあり、作り込みすぎないシンプルなスタイルがいいかなと思ってデザインしたヘアです。ナチュラルなブラウンカラーにラインを整えたボブスタイルです。撮影の当日、雨が降っていたんですよ。ヘアをしっかりつくってもどうせ崩れてしまうと思ったので、いっそのこと髪の毛が動いている感じを撮ることにしました。
モデルさんに「髪の毛触ってみてください。崩しちゃっていいんで」とお願いして、いろいろなポージングをしてもらい、写真を撮りまくった中から選んだ一枚です。ちなみに、スタイリング剤はオイルのみ。僕はYAYを愛用しています。
ボブのフォルムの美しさとインナーカラーのバランスにこだわる
ラインボブの綺麗なフォルムとオレンジのインナーカラーを組み合わせたヘアスタイルです。僕のお客さまには、インナーカラーやイヤリングカラーをやりたいという方が多いですね。
差し色としてよくあるのがベージュ系だと思うのですが、お客さまが何色にするかは僕に任せてくれたので、オレンジを提案しました。それがうまくハマってオシャレに仕上がりましたね。
オンラインサロンのコンテストに出したこだわりの一枚
スパイク・ジョーンズの『her』という映画にインスパイアされた作品です。映画のワンシーンを自分なりに表現してみました。
この作品はオンラインサロンのヘアコンテストにも出したものですが、実は審査員のみなさんからの評価はあまりよくなく…。衣装から何からかなりこだわったのですが、髪の毛がシンプルすぎたかな、と思っています。ただし、審査員のみなさんのフィードバックを含めて、自分の成長につながった作品です。
頑張ってつくったので、お客さまにもみていただきました。「すごくかわいいですね!」と言っていただけることも多く、うれしかったですね。
外ロケでより映えるチェリーピンクのヘア
モデルさんとファッション、ヘアがいい具合にマッチした一枚です。この日は最高に天気がよかったこともあり、外ロケで撮影してみました。
ヘアカラーはチェリーピンクです。ピンクって春の色のイメージがあるかもしれませんが、最近はすごく人気で1年中流行っています。モデルさんの髪のクセを生かすことを意識してスタイリングしました。
モデルさんが休憩しているときに撮った一枚
花を使って撮影してみたいなと思い、モデルさんが普通に花を持っているだけの写真を撮りました。でも、休憩中に見せてくれたふとした表情がとても素敵だったので、ぱぱっと撮ってみたら、とっても自然でいい感じになりました。
ちなみに、ヘアはミディアムで、こちらもオイルでサラッと、軽くて動きが出るスタイルになっています。
僕はまだまだ未熟なので、カメラを構えて狙って撮るとなかなかこの表情は引き出せないんですよね。これは偶然の産物です。こういう素敵な瞬間を狙って切り取れるようになりたいです。
カラーに続けてパーマにもチャレンジしたい
さまざまな撮影にチャレンジしているところですが、まだまだ自分の目指すべき方向性を見出せていません。もう少し、自分の作品に統一感を出せたらと思っているところです。
またこれからパーマのスキルもあげていきたいと考えています。パーマがうまいと圧倒的に表現の幅が広がりますし、オシャレ度もアップするからです。試行錯誤を繰り返して、いつか胸を晴れる自分になりたいと思っています。
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コジマ ダイスケ
神奈川県出身。国際文化理容美容専門学校渋谷校卒業。都内2店舗を経て、表参道everと辻堂RinoShoresの2拠点で活動している。ナチュラルなボブとデザインカラーが得意。美容師などファッション感度の高い女性客に支持されている。
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Writer外山 武史(とやま たけし)
SUKETTO LLC代表。インタビューをした美容師さんの人数は延べ1000人以上。いつも美容師さんの味方でありたいと願うライターです!