王道のメンズヘアにスパイスを加える!マッシュ&センターパートの二刀流ヘアで春を楽しもう -bangs cover 2022.2月- vol.2 Bruder 後藤ユースケさん【前編】
bangsに登録されている美容師さんの中から、常に洗練されたスタイルで読者を惹きつけるスタイリストにフィーチャーし、2022年の春におすすめのスタイルを紹介していただきます!
第二回は、Bruderの後藤ユースケ(ごとうゆうすけ)さんです。2022年におすすめのスタイルを前後編の2回に渡ってご紹介します。それでは早速前編からどうぞ!
SPECIAL CONTENTS
2022.02.15
後藤ユースケさんってこんな人!
茨城県出身。東京美容専門学校卒業。都内有名サロン2社を経てOCEAN TOKYOの立ち上げに参画。OCEAN TOKYO shibuyaの代表など、重要な役割を経験したのち、30歳の節目でフリーランス美容師に転身。家業を手伝いながら自分だけの生き方を模索。その後、「新たな美容師の在り方を創る」という理念のもと、渋谷や恵比寿からも近い代官山に「Bruder」を立ち上げる。サロンワークを軸に、業界誌、ファッション誌、WEBメディアの撮影やセミナー講師など幅広く活動を展開している。
絶対にイチから全て自分の手でつくり込む!
当たり前のことだと思われるかもしれませんが、モデルさんのカットやカラーはもちろん、作品づくりのプロセス全てを自分の手でやることにこだわっています。
僕は13年ほど美容師をしていますが、10年前と比べるとモデルさんの撮影回数がすごく増えていると思うんですよね。人気モデルさんの場合は特に忙しいから、仕込みをする時間が取りづらくなっています。
仕込みができないからといって、ほかの美容師さんが施したカットカラーをそのまま使って撮影する美容師さんもいるのが実情です。モデルさん、美容師さんそれぞれに事情があるので、とやかく言うつもりはありません。
ただし、僕はすでにモデルさんのヘアに施されているカットやカラー、パーマをそのまま利用するようなことはしません。必ず、カットもカラーも全て自分が手がけたものだけを作品にしたいからです。
人気のモデルさんを起用すれば、PVやフォロワーが増えやすいから、起用したい気持ちはわかります。撮影の考え方も、人それぞれでいいと思う。だけど僕はモデルや読者に対して誠意ある仕事をしていきたい。スタリングやアレンジだけして自分の作品のように出したくない。僕は写真に写らない、プロセスの部分も大事にしているんです。
【2022年スプリングヘア①】マッシュ&センターパートのダブルで楽しむ王道スタイル
僕の得意なスタイルは、安定した人気のある「王道スタイル」がベースになっています。プラスαで僕のスパイスとトレンドを入れています。
お客さまには20代の若い人たちが多く、ヘアスタイルを決めるのに悩んでいたり、自分がどんなヘアスタイルが好きなのかよく知らなかったりします。だからこそ、安定してカッコいい王道スタイルを推しているんですよ。
これまでは、王道のマッシュスタイルを切ることが多かったのですが、最近はセンターパートも人気が出てきました。カットのベースはほとんど一緒なのですが、スタイリングを少し変えてあげることによって、ガラリとイメージチェンジできるスタイルを、この春のイチオシにしたいと思います。ちなみに下の写真2枚は同じ日に、同じモデルさんで撮影しています。衣装とスタイリングでここまで違いが出るんですよ。
お客さまには社会人の方や就活中の方もいるので、例えばオンはセンターパート、オフではマッシュという感じで楽しんでもらえます。センターパートも毛先の動きを内側、外側の両方に変えられます。
新しいヘアスタイルにチャレンジしたいお客さまにもちょうどいいです。みんな最初は前髪をあげることに躊躇するんですけれど、このスタイルなら前髪を上げすぎないですし、ヘアスタイル的にも攻めすぎていないのでトライしやすいと思います。
【2022年スプリングヘア②】一味違うヘアを求める人には、キムタクパーマの進化系をプッシュ!
最近、パーマをしたい人がすごく増えています。パーマをやりたい人って、王道から少し軸足をずらした感じが好きなんですよ。人とちょっと違うことに喜びを感じる性格なんでしょうね。
僕のイチオシは、ウエイトが高めのパーマスタイルです。『グランメゾン東京』(TBSテレビ)に出演していたころの木村拓哉さんのヘアスタイルがきっかけで、「この髪型にしたい」という人が増えました。
パーマが好きな人って、最初はゆるめからスタートするんですけれど、慣れてくると刺激を求めてパーマをハードにしたり、刈り上げの高さが上げたりしたくなるものなんですよ。だから、2022年春はこれまでのナチュラルなパーマスタイルの人気が継続しつつも、もう少しハードなスタイルも支持されるんじゃないかなと思っています。
パーマをしたことがない人は、最初は勇気がいるかもしれないけれど、実際やってみるとスタイリングもしやすいし、きっとハマりますから。大人の男性にもおすすめですよ。
ちなみに、お客さまの彼女さんや奥さまからの評判も抜群にいいです!
「自分には似合わない」という決めつけをやめてみよう!
カットもパーマもそうですけれど、「自分には似合わない」と決めつけているお客さまが少なくないなって思っています。でも美容師は「似合わせる」ことが仕事ですから。
僕はお客さまに寄り添いながら、似合うヘアスタイルをつくっています。例えば、「パーマが似合うか不安だけれどやってみたい」というお客さまがいたとしたら、今のパーマにはどのようなものがあるか、まずは丁寧に提示するんです。
パーマに不安を感じている人って、くるくるの強いパーマをイメージしているんですよね。そうではなく、癖毛のようなナチュラルなパーマもあるし、まずはライトなパーマから始めてみることをすすめています。そうやって、その人にとって新しいヘアスタイルを提案して、幅を広げていくと、お客さまも日々のおしゃれが楽しくなるはずです。
大切にしているのは、お客さまの要望と、こちらの提案のイメージを照らし合わせること。お客さまが考えているパーマと、僕たちが知っているパーマが違う可能性もあるからです。しっかりと目線合わせをして、お客さまの期待以上のヘアスタイルをつくることを心がけています。だから安心して切りにきてくださいね!
後藤 ユースケごとう ゆうすけ
茨城県出身。東京美容専門学校卒業。都内有名サロン2社を経てOCEAN TOKYOの立ち上げに参画。OCEAN TOKYO shibuyaの代表など、重要な役割を経験したのち、30歳の節目でフリーランス美容師に転身。家業を手伝いながら自分だけの生き方を模索。その後、「新たな美容師の在り方を創る」という理念のもと、渋谷や恵比寿からも近い代官山に「Bruder」を立ち上げる。サロンワークを軸に、業界誌、ファッション誌、WEBメディアの撮影やセミナー講師など幅広く活動を展開している。
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Writer外山 武史(とやま たけし)
SUKETTO LLC代表。インタビューをした美容師さんの人数は延べ1000人以上。いつも美容師さんの味方でありたいと願うライターです!
Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。