イヤーアクセも引き立つ! ハンサム&ナチュラルで楽しむ「艶感センターパート」 -bangs cover 2022.3月- vol.3 KILLA 小林完さん【前編】
bangsに登録されている美容師さんの中から、常に洗練されたスタイルで読者を惹きつけるスタイリストにフィーチャーし、2022年の春におすすめのスタイルを紹介していただきます!
第3回目は、KILLAの小林完(こばやしかん)さんです。おすすめのスタイルを前後編の2回に渡ってご紹介します。それでは早速前編からどうぞ!
SPECIAL CONTENTS
2022.03.15
小林完さんってこんな人!
長崎県出身。福岡美容専門学校を卒業後、ヘアブームを起こした都内有名店に就職するも1年目に退職。ブランクを経て、カリスマ美容ブームを火付け役となったサロンに入社し、美容業界に復帰。サロンワークのほか、雑誌撮影やセミナー講師としても活躍。現在もプレイヤーとして活躍しつつ、東京神奈川で3店舗展開するKILLAを経営する。
カリスマ美容師が活躍している有名店を2店舗経験
専門学校を卒業後に、有名タレントやモデルが集う美容室に就職しました。ただ、自分に甘いところもあり、半年ぐらいで辞めてしまったんです。その後、飲食店などで働きながら「また美容師をやりたい」と復帰のタイミングを探っていました。専門学校の同級生が働いているサロンで髪を切っていたのですが、担当の方が「店長に伝えてみるから、うちのサロン受けてみたら?」と声をかけていただきまして。それで、前職のサロンで働かせてもらうことになりました。
せっかく掴んだチャンスですから、美容師復帰後は休みの日も朝から晩まで必死に働きました。当時はまだ集客サイトやSNSがなかったので、直接、モデルさんやお客さまをハントしていたんですよ。渋谷~新宿エリアに行くことが多かったのですが、休む間もなくハントをしていた時代がありました。
前職のサロンの総店長が赤文字系の雑誌の仕事が多かったこともあり、その背中を見ていた僕も、少し大人のコンサバスタイルをつくっていました。まだ売上が少ない時期は、見た目だけでも結果を出している先輩のマネをしていたこともあります。ジャケットを着用してネクタイを締めたファッションで営業した時期もありましたね(笑)。
僕がスタイリストデビューをしたころ、美容室向けの集客サイトが立ち上がってきたタイミングだったので、撮影した作品を集客サイトにアップしていたんです。そのとき、美容師が考えるクリエイティブなスタイルよりも、ナチュラルなスタイルのほうが一般のお客さまに刺さっていることがわかりました。
そこで、お客さまがトライしやすい自然体なヘアをどんどんアップしていったら、指名でお客さまが入るようになったんです。
メーカーとタイアップし、中国や台湾でセミナー講師をしていたことも
またアメブロが流行っていたこともあり、そこでもスタイルをコンスタントに紹介していたら、それを見た編集者の方から連絡をいただき、撮影の仕事をいただくパターンもありました。そうすると今度は「雑誌に出ている美容師」ということでお客さまにも喜んでいただき、信頼度も高まるという好循環が生まれていたと思います。
やがてサロンでもチームリーダー的な役割を担うようになり、後輩の指導などもしていました。メーカーさんからいただくセミナーの仕事も増えて、中国や台湾にも頻繁に行っていたんです。「自分は人に教える仕事が向いているかもしれない」と考えるようになり、サロンを辞めてフリーランス美容師をしながら講師の仕事を中心にまわしていた時期もあります。
次のステップを考えているとき、お世話になった先輩からちょうど「原宿に良い物件があるよ」という話があり、KILLA一号店ができたんです。おかげさまで、それから約10年が経ちました。お客さまをはじめ、これまで関わってくださった全てのみなさんに感謝しています。僕の美容師ストーリーと共に、今回は、2022年おすすめのヘアを前後編で紹介させていただきます。
【2022年おすすめスプリングヘア①】耳掛けあり・なしで楽しめる艶感センターパート
センターパートのスタイルが今流行っていますが、サイドが短めなものが多いんですよ。このスタイルではサイドの髪を耳にかけています。なので、サイドの髪にも長さがあるんですよ。
こんな感じで、ハンサムショート的なコンパクトなスタイルを楽しむことができるし、耳にかけた髪をおろせばナチュラルな感じを楽しむことができます。ピアスやイヤリングも引き立つし、好きなファッションにも合わせていただけるかなと。
前髪は長めのほうが個人的に好きです。通称「うざバング」と呼ばれているものですね。このくらいの長さにすると、色っぽい雰囲気が一番出ると思います。
スタイリングにはKILLAオリジナルのジェルを使っています。
軽いのにウェットな質感を出せます。乾燥部分にジェルが残るので、しっとり感が持続しやすいです。また、ポンプタイプなので手が汚れにくく、水溶性なのでベタつかず、流しやすいので便利ですよ。
【2022年おすすめスプリングヘア②】おシャレ偏差値がアップする眉上バング&ニュアンスボブ
続いて紹介するのはボブスタイルです。カラーはベージュで、個人的にボブの眉上バングが好きですね。眉のかたちや目のかたちによって似合うヘアスタイルを探るんですけれど、このモデルさんには良く似合っているかなと思います。おでこの広さと前髪の生え方が似合うかどうかのポイントです。トライしたい方はぜひ相談してください。
カットラインは切りっぱなしです。個人的に、ボブは首周りの見え方がカギだと思っています。この写真くらいの長さだと色っぽいし、かわいく感じますね。
KILLAの強みは、時代を反映した柔軟性
僕はもともと教えることが好きですし、技術の習得も積極的にしているので、技術力には自信があります。その前提でKILLAの強みを上げるとしたら「柔軟性」です。
サロンの差別化をするために、パーマが得意、カラーが得意という打ち出しをするのはもちろんいいと思いますが、時代はコロコロ変わります。だから、時代が求めるものをしっかりおさえて、提案していけることが大事です。KILLAは柔軟性のあるサロンにしていきたいと思っています。
今現在の話で言えば、自分が担当するお客さまの場合、ハイライトやバレイヤージュのカラーを希望される方が多いです。KILLAは2店舗あるのですが、もう一方の店舗では若手のスタイリストが中心で、ハイトーンカラーやダブルカラーが支持されています。店舗の特徴がそれぞれあるので、幅広いお客さまに満足していただけていると思います。これからも、時代が求めるものにしっかり応えるサロンでありたいです。
小林 完こばやし かん
長崎県出身。福岡美容専門学校を卒業後、ヘアブームを起こした都内有名店に就職するも1年目に退職。ブランクを経て、カリスマ美容ブームを火付け役となったサロンに入社し、美容業界に復帰。サロンワークのほか、雑誌撮影やセミナー講師としても活躍。現在もプレイヤーとして活躍しつつ、東京神奈川で3店舗展開するKILLAを経営する。
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Writer外山 武史(とやま たけし)
SUKETTO LLC代表。インタビューをした美容師さんの人数は延べ1000人以上。いつも美容師さんの味方でありたいと願うライターです!
Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。