人気サロンの”らしさ”を紐解く!【Maison ACQUA発!オートクチュールデザイン】3人の匠が前髪&パーマ&似合わせ技術を駆使したヘアスタイルを紹介!【後編】
東京・南青山にあるMaison ACQUAは、カリスマ美容師ブームの火付け役サロンであるACQUAの新ブランドサロン。
20代中盤の嶋山 豪(しまやまごう)さんと平野 里奈(ひらのりな)さんの二人が中心となって、立ち上げています。二人をサポートするACQUA総店長の熊谷 安史(くまがいやすし)さんを加えて、Maison ACQUAの魅力を存分に語っていただきました。
インタビューは前後編の2本立て。後編では3人の技術やデザインセンスを存分に発揮したヘアデザインを紹介します!
>前編を見る
SPECIAL CONTENTS
2022.10.19
【Maison ACQUA STYLE 01】シースルーバング
Maison ACQUA/嶋山 豪
-こちらのヘアスタイルの解説をお願いします。
僕のお客さまはシースルーバングを希望される方が多いんですよ。これはオイルでナチュラルに仕上げたスタイル。前髪を八の字にスタイリングすると、程よい抜け感が出てオイルをつけるだけでも決まりやすくなるんですよ。誰でも扱いやすい簡単・シンプルスタイルです。
前髪の絶妙な束感が若い女性に支持されています。カラーはベージュ系で明るさ、軽さをプラス。
前髪をつくるポイントは、前髪の奥行きと横幅を考慮してバランスを整えること。お客さまの骨格や雰囲気にカスタマイズするので、気になる人はぜひ実際に来て試してみてください。
-こちらのスタイルも涼しげで素敵ですね!
耳掛け、外ハネ、前髪も軽めのスタイルをオイルで整えてつくったスタイルです。前髪をかきあげるなど、アレンジも楽しめます。カラーはアッシュグレー系です。この色は肌に透明感を与える効果もあり、おすすめのダークトーンカラーです。
「前髪カットで人生を変えます」をモットーに簡単にスタイリングできて、抜け感もある前髪カットにはすごくこだわっています。誰でも似合わせる顔まわり、前髪カット、圧倒的な透明感カラー、ブリーチ なしカラーは、ぜひ僕にお任せください!
嶋山 豪しまやま ごう
千葉県出身。日本美容専門学校卒業後、ACQUAに入社。2019年10月にジュニアスタイリストに、翌年1月にスタイリストとなり、社内最速デビューを果たす。アシスタント時代からブリーチなしで透明感が生まれるカラーと前髪カットをInstagramで打ち出し、多数のフォロワーを獲得。確かな技術力で若い世代を中心に大きな支持を得ている。
【Maison ACQUA STYLE 02】パーマスタイル
Maison ACQUA/平野 里奈
-今回のテーマをお聞かせください。
カジュアルなミディアムパーマスタイルをつくりました。衣装やアクセサリーも私が選んでいます。コンサバなロンパースとタートルネックに、キレイめの時計を合わせていますが、あえて大きめなカールと細かいカールをミックスしてかけたパーマスタイルで崩しています。コンサバでもカジュアルでもない「一つのスタイルにまとまりきらない魅力を引き出すこと」をテーマにつくりました。
-こちらはよりカジュアルな雰囲気ですね。おしゃれ上級者ならではの「こなれ感」が出ています。
これは先ほど紹介したスタイルと反対で、キレイめのヘアをデニムジャケットスニーカーで崩しています。ヘアスタイルはタイトにしすぎず、揺れ動く感じで。オイルをつけて毛先に動きを出しています。
私は、かなりパーマのお客さまが多いです。ヘアサロンでセットしたときだけかわいいのではなくて、お家でも簡単に再現できて、いつでも美容室帰りと変わらない気分を味わってもらいたいから、お手入れが簡単なパーマをアシスタント時代からかなり研究してきました。
美容師の力を借りなくてもかわいいヘアスタイルをキープできることがすごく大事だと思うんですよ。ヘアサロンにいない時間のほうが圧倒的に長いですから。
また新たに「かわいさをチャージしたいな」と思ったときに、お気に入りのブランドの新しいデザインを買いにくるような感覚で、私のもとにきていただきたいなと思っています。
平野 里奈ひらの りな
千葉県出身。パリ総合美容専門学校柏校卒業。圧倒的な熱量で都内有名店にて活躍。フリーランスに転向後も月売上350万円を突破するも個人ができることの限界を感じ、Maison ACQUAへ。スタイリストとしてサロンを牽引するとともにスタッフ教育でも貢献している。
【Maison ACQUA 03】似合わせカット&カラー
ACQUA/熊谷安史
-こちらのヘアスタイルの解説をお願いします!
まず大前提として、ヘアスタイルはトータルのバランスで見るべきだと思います。骨格や鼻筋、頬骨に合わせるのもそうですし、お客さまに似合う色合いも考慮すべきです。
ご紹介したヘアスタイルはショートバングで、もちろん前髪がポイントではあるんですが、このまま伸びても絶対に似合うようにデザインされているんですよ。骨格に沿った顔まわりのつくり方をしているから、このまま前髪が伸びて、目尻にかかるような長さになったとしてもバランスが悪くなりません。
こうした理論に基づいてデザインするだけでなく、必ず遊び心を入れるようにしています。それはヘアカラーだったり、毛先の動きだったり、ワクワクする要素を加えることによって、お客さまの新しい一面を引き出していきたいのです。
-こちらはまた先ほどとはかなり雰囲気が違うスタイルですね!
普段は前髪がちょっと長いモデルさんなんですけれど、このときは少し切らせてもらいました。今はマスクをつけることが多いじゃないですか。だから前髪にアクセントがほしいと思ったんですよね。
ただし、フルバングにするのはちょっとやりすぎ感が出てしまうかなと思い、上瞼のカタチを意識しながら長さを調整してサイドとつなげています。目尻の高さと合わせて、毛先をカーブさせているんですよ。そうするとメイクでシャドウを入れたようなメリハリが出せます。僕の骨格補正カットでは、コンプレックスを隠すのではなく、コンプレックスを個性として生かして全体でバランスをとっていくという考え方なんですよ。
そうすることで、コンプレックスがマイナスにならないし、どこから見ても素敵なヘアスタイルになるんです。いつどんなときも、自分のヘアに自信を持って過ごしたい方はぜひ私にお任せください。
熊谷 安史くまがい やすし
福井県出身。日本美容専門学校卒業。新卒でACQUA入社。表参道コレクション、神戸コレクションなどで、ヘアメイクやヘアショーのディレクションを担当。全国・海外向けの技術セミナー講師も行う。サロンワークでは、顧客に寄り添う的確なアドバイスにも定評がある。現在は総店長として、ACQUA全体をまとめている。
Director桑名 真理子(くわな まりこ)
メイク技術者の目線を武器に、美容WEBマガジンの創刊、12年間で延べ1000件を担当。人の魅力にフォーカスする企画が得意。美容ライフが豊かになる、ワクワクする景色をつくります。
Writer外山 武史(とやま たけし)
SUKETTO LLC代表。インタビューをした美容師さんの人数は延べ1000人以上。いつも美容師さんの味方でありたいと願うライターです!
Photographer菊池 麻美(きくち あさみ)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒、2003年・2004年 CANON写真新世紀佳作。レゲエと海外旅行をこよなく愛するフリーランスフォトグラファー・シネマトグラファー。